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花の百名山190

时间: 2020-06-28    进入日语论坛
核心提示:船上山《せんじようせん》   シラヒゲソウ 名和長年の弟の長重は、頼って来られた後醍醐天皇を背に負うや、鳥が飛ぶように船
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船上山《せんじようせん》
   シラヒゲソウ
 
 名和長年の弟の長重は、頼って来られた後醍醐天皇を背に負うや、鳥が飛ぶように船上山までおつれしたと『太平記』に書いてある。長重は、西の|御来屋《みくりや》から|鍔抜《つばぬき》山の七〇五メートルに至る谷を一六キロほど登り、左折して船上山にいったが、都に戻られるときは、もっと東の勝田川に沿う谷を下られたという。
私が数年前の初夏に登ったのは、赤碕から一六キロの勝田川の谷の道で、天皇が休憩されたという池田家の、茅葺き入り母屋造りの表門の前を通った。|大山《だいせん》の火山活動によるカルデラ地形の外輪山とも言われていて、谷に入ると前方に、山の西側に連なる絶壁が見える。見るからに要害堅固な山城といった感じである。山頂付近にも水が湧くという。勝田川の流れも渓流のように澄んで激しく流れ、右折して私が登った頃は工事中であった。大山広域農林道に入る先に滝があった。途中にも湧水があり、ぬれた石の間にチャルメルソウやシラヒゲソウが咲いていた。工事中の急坂の道を歩いて登り、左折して、更に急坂の一方がアカマツ、コナラ、一方が草原の道を、行在所あとの六一六メートルまでゆく。
ササユリやキキョウの花芽がふくらみ、ヨツバヒヨドリが多い。花の終わったコケリンドウも眼につく。キキョウなどが咲く山には滅多にあえないので、史跡として地許のひとからこの山の花たちが守られているのであろうと思った。センブリもあった。
行幸碑の裏側に、のぞきと名づけられた、急崖がつき出たところがあり、この山が大山と同じくかつて修験道でさかえたことを知らせる。
草原の東側にはカエデやブナの林があり、船上山合戦によるものか、林床の笹の中に、数十基に及ぶ五輪塔が、倒れたり、かしいだりしている。鎌倉初期から南北朝時代のものが多いという。天皇が都に戻られた頃は春の四月。山にはカタクリも咲き、渓流沿いにはネコノメソウ、ニリンソウ、イチリンソウも咲いて、天皇をお見送りしたであろうと思った。
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