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きれいなお城の怖い話69

时间: 2020-07-08    进入日语论坛
核心提示:皇帝の不信 けれどいつしか、皇帝までがラスプーチンに不信を覚えるようになりました。戦地にはなれてはじめて皇帝は、自分たち
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皇帝の不信

 けれどいつしか、皇帝までがラスプーチンに不信を覚えるようになりました。戦地にはなれてはじめて皇帝は、自分たちが彼に利用されていることに気づいたのです。戦地でラスプーチンから「命令」を下されるという屈辱を味わいながら、彼は現れては消える大臣や高官の「鬼ごっこ」に、誰が誰かもう分からないとこぼしていました。皇帝から皇后への手紙には、時おりギクリとさせる一節がありました。「私にはラスプーチンが私を助けてくれるというより、逆に私の方が、彼がロシアを支配するのを助けているように思える」「私はラスプーチンが勝手に大臣を任命するのは認めない。嘘つきだったり病人だったり……。こんな大臣を任命するのは、この国を墓穴に陥れるようなものだ」
ラスプーチン自身、刻々と終わりが近づいているのを感じていました。時どき彼は、もうすぐ自分がいなくなり、その後もっと深い根が断ち切られることになるだろうなどと言うのでした。これはロマノフ王朝のことなのか、それともロシア自体のことなのか?
一九一六年の復活祭に、皇帝一家と礼拝に参列して、ある御堂のまえを通りかかったとき、彼は叫びをあげ、気を失ったように座席にしずみこみました。心配する人々に、「恐ろしい幻覚が見えた。この御堂のなかにわしの死体が横たわっていた。そしてこの一瞬のうちにわしは、恐ろしい断末魔の苦しみを味わっていたのだ」と言ったといいます。
「ドイツのイヌ」ラスプーチンの抹殺を計画する、連合国イギリスの情報機関「インテリジェント・サービス」は、すでに数人の秘密|諜報員《ちようほういん》をホーア卿《きよう》の指揮のもとにペテルブルグに送り込んでいました。
すでに一二年のバルカン危機のとき、ホーア卿の前任者は、戦いが始まれば対独協力者である数人の有力者を排除せねばならないと主張しています。そのなかでも資本金の大部分をドイツ系に仰ぐ銀行の頭取ルビンシュテインが目立っており、彼にもっとも親しいのはラスプーチンでした。彼がルビンシュテインを通して、ドイツにロシアの機密をもらしていると疑われていました。その後この報告書は忘れられましたが、今その言葉は再び、「インテリジェント……」の諜報員らの胸に生々しくよみがえったのです。
ロシア国内ではなかなか決着がつかない戦争にいら立つ声があり、皇帝を廃位させ、アリョーシャが成長するまで皇后に摂政をゆだね、同時にドイツとの単独講和を結ぼうという動きもありました。万一ロシアとドイツが講和すれば連合諸国には致命的です。そしてそれを皇后に決意させることができるのは、ラスプーチンをおいて誰がいるでしょうか?
が、連合国の人間が手を下すことはできないので、暗殺にはロシアの人間を用いねばなりません。そこでホーア卿は配下のふたりをロシア社交界にもぐりこませました。ケイとグレイ夫人で、すでにケイは変名でペテルブルグの社交界に入りこんでおり、グレイ夫人は皇帝のいとこドミートリー大公に近づいて男と女の関係になっていました。
グレイ夫人はドミートリー大公に会うごとにラスプーチン抹殺を説いて聞かせ、大公もしだいにその気になっていきました。彼も皇帝夫妻のラスプーチン寵愛《ちようあい》を恨んでいたのです。彼は協力を約束しましたが、自分はラスプーチンにあまり親しくないのでと、友人のフェリクス・ユスーポフ公爵を推薦しました。
ユスーポフも、ラスプーチンを恨んでいるひとりでした。兄の婚約者が鞭身派でラスプーチンに肉体をもてあそばれたこと、ラスプーチンの進言でモスクワ総督だった父が左遷されたこと、母も何度も皇后にラスプーチンに用心するよう申し上げたため、不興をかってしまったこと……。
女性的な美青年で、皇帝の姪《めい》イリーナを妻にめとっていたユスーポフは、ラスプーチン暗殺計画にたちまち夢中になりました。
彼は何年もまえからラスプーチンを知っていましたが、気まずいことがあって遠ざかっていました。ユスーポフがラスプーチンに男色をしかけて断られたとも、反対にラスプーチンが彼に男色をしかけて彼が断ったのだとも言います。
が、彼の誘いに、ラスプーチンはすぐに乗ってきました。女性的な美しい容貌のうえ、歌を歌わせてもギターを弾かせても玄人《くろうと》はだしの彼に、ラスプーチンはつよく惹かれていたのです。ユスーポフが催眠療法を受けたいという口実で、彼とのよりを戻すのは簡単でした。
こうして何度か二人の出会いが、ユスーポフ邸やラスプーチンの邸で繰り返されました。会うたびにギターを弾いたり歌を聞かせたりして大サービスするユスーポフに、しだいにラスプーチンも心を許すようになりました。
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