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美しき拷問の本09

时间: 2020-07-24    进入日语论坛
核心提示:ドラキュラ伯の拷問(2)ドラキュラが好んだ拷問の一つに、�串刺《くしざ》し刑�がある。一四五六年、二五歳の若さでワラキア
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ドラキュラ伯の拷問(2)

ドラキュラが好んだ拷問の一つに、�串刺《くしざ》し刑�がある。
一四五六年、二五歳の若さでワラキア公となったドラキュラは、さっそく大敵トルコへの反撃をはじめた。ガルナシュ山頂に難攻不落のポイエナリー城を築き、ここを根城にトルコの砦《とりで》をつぎつぎと落としていった。
一四六一年、二人のトルコ使節が、ドナウの港ジュルジーを訪れた。名目は和平交渉だったが、じつはドラキュラを罠《わな》にかけて捕らえるようにとの密命をスルタンから受けていた。
敵の魂胆をみぬいたドラキュラは、使者を酒と御馳走《ごちそう》ですっかり油断させ、彼らが寝こんだすきに、ひそかに多数の兵士にジュルジーの町を囲ませて夜襲をしかけた。この戦いで二三〇〇〇人のトルコ兵が殺され、二万人の兵が捕虜になった。
町はずれの平野で、捕虜たちは裸にむかれ、スルタンへの報復として、生きたまま棒に串刺しにされた。例の二人の使者はドラキュラをあざむいた罰として、特に長い棒に突き刺された。
串刺しの棒は、長さ三キロ、幅一キロにわたって、えんえんと続いた。これら口や尻《しり》から棒の突き出た無残な死体にはカラスがたかり、周囲にはムッとするような死臭がたちこめた。
なかなか死ねないで苦しみもだえる者、カラスに肉をつつかれ悲鳴をあげるもの、血を吐くような呪《のろ》いの言葉を叫びながらカッと目を見開いて死んでいく者……。
進んできたトルコ兵は、身の毛もよだつような光景に迎えられ、ぞーっとしてすっかり士気をなくしてしまったという。
串刺しというのは、当時はごく一般的な処刑法だったが、ドラキュラは特にそれがお気に入りだった。普通は片足ずつそれぞれ馬にくくり、少しずつ股《また》を割きながら棒に刺していくのだが、ドラキュラは棒の先を丸くして、犠牲者の断末魔の苦しみが少しでも長引くようにしたというから、残酷だ。杭への刺し方も、ときにはからだを宙吊りにして上から刺したり、手足をむしりとってから刺したりした。
一四五九年四月、トランシルヴァニア山麓《さんろく》のブラショブの町で、ドラキュラが貴族たちを集めて宴会を開いたとき、なんと屋外の会場には串刺しになった死体が何百もならんでいた。
ドラキュラにしてみれば、ほんの悪ふざけのつもりだったのだろう。だが、貴族のなかのある者が、たちこめる腐臭に、思わず顔をしかめたのを、ドラキュラは目ざとく見つけてしまった。
彼はすかさずその貴族を捕らえて、串刺しにしてから言った。
「どうだ、もう臭くはないだろう!」
また、あるときは、首都チルゴジシテのドラキュラの宮殿に、トルコ王の使節団がおとずれた。君主の前に通されるときは、かぶりものを脱ぐのが礼儀なのだが、使節たちはイスラムの教えにそむくことになるからと、ターバンを脱がなかった。
するとドラキュラは「そんなに脱ぎたくないのなら、一生脱がなくてもいいようにしてやろう」と、彼らのからだを左右から捕らえて、ターバンを頭にクギで打ちつけてしまったのだ。
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