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美しき殺法15

时间: 2020-07-25    进入日语论坛
核心提示:浣 腸ひとくちに毒殺と言っても、時代や国によって、さまざまな奇抜な方法がある。たとえば、指輪の石のなかに粉末の毒薬をかく
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浣 腸

ひとくちに毒殺と言っても、時代や国によって、さまざまな奇抜な方法がある。たとえば、指輪の石のなかに粉末の毒薬をかくし、油断をみすまして、相手の飲み物のなかにぱらぱらと粉末をこぼすという方法。
あるいは針の先に液体の毒薬を付着させ、握手をするときに相手の皮膚をちくりと刺す方法。あるいは敵の手がふれやすいカードや鍵に、あらかじめ毒を塗っておく方法。これらはみな、権謀術数を一種の芸術として見たルネサンス時代には、ごく一般的なものだった。
手袋や長靴やシャツや下着まで、毒を染み込まされていた。カルロス大帝の息子オーストリアのドン・ジュアンは、下着に染み込まされた毒によって死んだといわれる。また、アヴィニヨンの法王クレメンス七世は、松明から発散する砒素の蒸気を吸い込んで悶死したという。
ドイツ皇帝ハインリヒ七世と、ルイ一三世の説教師だったベリュル枢機卿は、ふたりともミサのとき、聖体パンに染み込まされた毒によって絶命した。珍しい例に思われるかも知れないが、じつは名高いボルジア家の僭主やビザンチンの女帝たちは、こんな冒涜的な手段を日常茶飯としていたのである。
さらにナポリ王コンラッドやルイ一三世は、浣腸器のなかに仕込まれた毒によって殺されたらしい。その証拠に、彼らの直腸粘膜の襞に、砒素が発見されている。
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