さらにシュッツ博士らの命令で、捕虜となった多数のポーランド人やチェコ人の僧侶のなかから、一グループが選ばれ、静脈に膿汁を注射された。
この実験を受けた僧侶たちは、炎症や化膿を起こして、苦しみ抜いたあげく、ほとんどの者たちが敗血症で死んでいった。幸い命だけは助かった者も、永久に寝たきりの病人になってしまった。
また一九四四年には、多数のハンガリー人とジプシーの捕虜が、塩水の実験のモルモットに使われた。飲み物も食べ物もいっさい与えず、塩水だけを毎日飲ませつづけて、そのあいだの彼らの血液や大小便を分析する実験である。