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スカートの風18

时间: 2020-07-26    进入日语论坛
核心提示:暗躍するブローカーの実態 いま、韓国からの海外旅行者の相手国ナンバーワンが日本であり、その九割が営利を目的とした渡航だと
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暗躍するブローカーの実態

 いま、韓国からの海外旅行者の相手国ナンバーワンが日本であり、その九割が営利を目的とした渡航だと見られている。
韓国の女たちで現代の「ジャパゆきさん」を目指そうとする者たちの渡航手続きは、まずブローカーを探すことからはじまる。それは、韓国の女たちが他者に依存するように育てられてきたこともあるが、やはりその方面に詳しい専門家にメリットを期待するからだろう。
ブローカーの多くは、かつて芸能人ビザで女たちを日本へと送りこんだ芸能プロダクション所属の男たちだ。彼らはビザの変遷とともに歩んで来た。常に法の抜け道を探しては女たちから金を巻き上げ、日本へと送りこんで来た。彼らを抜きにして、今日の日本の韓国人ホステスの問題を語ることは決してできない。渡航後もなお、彼らは彼女たちの生活に深くかかわり続けるのである。
たとえば、彼らが留学生用の学生ビザを斡《あつ》旋《せん》するとしてみよう。
日本語学校ならば六カ月間有効だが、以後六カ月の延長ができるので、ブローカーたちはまず一年の契約を渡航希望の女性と結ぶ。そしてその際に彼らは、入学手続きやパスポート・ビザの手続き代行手数料として約五〇〇万ウォン、日本円にして一〇〇万円を受け取る。また、中卒者に高校卒業証明書や成績証明書を偽造したり、三十歳を越えた者に年齢を詐称したパスポートを偽造したりする場合は、それよりさらに二〇〇万ウォン(四〇万円)ほど高くなる。
これらのブローカーに支払うお金に、飛行機代、授業料、入学費用などの実費を加えたものが、渡航のために最初に必要となるお金である。
しかし、これだけのお金をすぐに用意できる者ならば、何もわざわざ日本へ行く必要もない。ではどうするかと言えば、その女性が勤めることになっている日本の酒場で貰《もら》う給料から差し引く約束で、ブローカーが彼女たちにお金を貸すのである。この契約を結ぶことによって、ようやく渡航が可能となるのだ。
ブローカーたちが得るのは、この給料から天引きされるお金だけではない。当然日本の店からは斡《あつ》旋《せん》料《りよう》を取るのである。
女たちの給料からのピンハネの仕組みは次のようになっている。
ブローカーは一人の女性について何軒かの日本の酒場と斡旋契約を結ぶ。だいたいは、四カ月間ずつ働く契約で順次三軒の店に一人の女性を送り込む。女たちの給料は約四〇万円。もちろん本人には正式な額は明かされない。
店のママたちは彼女たちの給料から二〇万円ほどをブローカーに支払い、残りの二〇万円を彼女たちに渡す。そして、彼女たちはその二〇万円ほどの給料のなかから、学校への授業料や家賃や交通費などを支払っていかなくてはならない。
こうして残るわずかな金額が彼女たちの自由になるお金である。一人の女性がブローカーから借りたお金は、ほぼ最初の四カ月の給料から天引きされて店から支払われる斡旋料に相当する。したがって、本来はそこで帳消しになってしかるべきなのだが、彼らはさらにあと二軒から斡旋料を受けるのである。
なお、女たちの多くはこの一年契約の間、店のママのもとに間借りする。またパスポートは必ずブローカーが保管することになっている。こうして彼女たちは逃げることのできない「かごの鳥」として働くのである。
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