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スカートの風81

时间: 2020-07-26    进入日语论坛
核心提示:二つの言葉の用法を使い分ける日本人 日本にももちろん、「〜させていただきます」だけでなく「〜します」の用法もある。「これ
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二つの言葉の用法を使い分ける日本人

 日本にももちろん、「〜させていただきます」だけでなく「〜します」の用法もある。「これからお金を送らせていただきます」ではなく、「これからお金を送ります」でもよいわけだ。でもこの場合のニュアンスは、「私の意志でお金を送りたいから送る」というもの。相手の立場を考える余裕を必要としない用法である。
日本語ではこの二つの用法が、ケースバイケースで使い分けられているのだ。韓国語には「〜したいから私の意志で〜する」という用法しかないから、そのまま韓国式の日本語を話すと、日本人には「なんて性格の強い人なんだろう」と思われてしまうことにもなる。が、これもまた言葉の形式だけの問題ではない。韓国人はしばしば、相手の立場より自分の都合を優先して、日本人をギョッとさせることがあるのだ。
たとえば、人と待ち合わせてよんどころない都合で時間に遅れたとしても、日本人ならば理由のいかんにかかわらず、まず自分の非礼を詫《わ》びるものだ。ところが韓国人は、自分が遅れた理由がいかに自分にとって重要なものだったかを力説する。これで日本人は、韓国人はなんて自分勝手なのだろうと思ってしまう。
日本で生活する韓国の女たちは、普通に話していると常に日本人からきつい女だと言われることになるため、そう言われないようにと、日本の女の言い方を真《ま》似《ね》しようとすることが多い。ただし、用法が難しいので、より語調の方に重きがかかっている。たとえば、「そちらにうかがわせていただいてよろしいでしょうか」と言うべきところを、声を小さくして「そちらに行きたいんですが、行ってもいいですか」と言うのである。
それでも、なんとか相手の意見を聞くつもりの言葉遣いにはなっている。しかし、どうしても「〜したい」という自分の意志を直接に表現する習慣は隠せない。この言葉遣いの違いが、韓国語を知らない日本の男と、なまじの日本語を話す韓国の女との間に、しばしばトラブルを発生させる一因ともなっている。
日本人と結婚した友だちが、かたことよりはもっと言葉が通じれば結婚生活がうまくいくと思って、懸命に日本語を覚えたのに、言葉が通じるようになったら、亭主との間に年中トラブルが発生するようになったと、困惑して相談にやって来たことがある。自分にはそんなつもりは決してないにもかかわらず、「自分勝手な言い方をするな」と怒られるのだそうだ。
日本人と結婚した韓国の女は、「国際結婚は三年間はうまくいくが、三年を過ぎてもうまくいく人は少ない」とよく言う。それは、言葉があまりできなかったときには可愛《かわい》がってくれていた亭主が、うまくなった妻の韓国式日本語に、神経をさかなでされたような思いを感ずるようになってゆくことが、大きな原因ともなっているように思う。
一方、妻の方も、日本語を覚えてゆくにしたがって、あたかも自分が罪人でもあるかのように、常に「〜させて欲しい」とへりくだって、自分に対してだけでなく、あちこちにお願いばかりしている夫を見るにつけ、しだいに魅力を薄れさせていくことが多い。相手にお願いを立てて頭をぺこぺこさせている様子は、韓国人にとっては無能力そのものに映ってしまうのである。
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