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十二国記336

时间: 2020-08-30    进入日语论坛
核心提示: 冬至《とうじ》、郊祀《こうし》とそれに続く祭礼で金波宮《きんぱきゅう》には再び浮ついた空気が流れていた。 そのさなか、
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 冬至《とうじ》、郊祀《こうし》とそれに続く祭礼で金波宮《きんぱきゅう》には再び浮ついた空気が流れていた。
 そのさなか、金波宮を震憾《しんかん》させる事件が起きた。天官長大宰《てんかんちょうたいさい》の自宅から大量の武器が発見されたのである。
「武器……」
 深夜、内宮《ないきゅう》を訪れた秋官長大司寇《しゅんかんちょうだいしこう》の奏上に、陽子《ようこ》は呆然《ぼうぜん》と立ちすくんだ。
「どうやら大逆の準備であったようでございます」
 武器を集め、これをもって王たる陽子を弑逆《しいぎゃく》しようと企《たく》らんだという。
「大宰《たいさい》の下僕《しもべ》に、秋官府へ駆《か》けこんでこれを知らせた者がおりました。まさかと踏みこんでみれば、確かに大量の武器が。堯天《ぎょうてん》城下にある大宰の別宅には、強面《こわもて》の浮民《ふみん》が十数人集められておりました」
 確かに大宰は、表面きって陽子に不満を表していた。冢宰靖共《ちょうさいせいきょう》とも衝突が多く、ことあるごとに陽子が靖共ばかりを重んじると、聞こえよがしに罵《ののし》ることも多い。しかしながら、弑逆の企らみとなると、さすがに陽子を慄然《りつぜん》とさせる。自分が官僚のほとんどに受け入れられていないことは重々承知していても、殺してやろうと武器を集められるほど憎《にく》まれているとは知らなかった。
「そうか……」
「事前に捕らえることができて、ようございました。なにしろ大宰といえば宮中の諸事を司《つかさど》る官、特に内宮で主上《しゅじょう》に仕《つか》える下官のほとんどを掌握《しょうあく》しております。それらの者に武器を持たせ、あるいは刺客《しかく》を紛《まぎ》れこませればどうなったか」
 陽子には溜め息しか出ない。
「現在|尋問《じんもん》を続けておりますが、家人の取り調べでは、どうやら大宰は三公と共謀《きょうぼう》の様子、しかも背後には麦州侯《ばくしゅうこう》——いえ、浩瀚《こうかん》が」
 陽子はさらに深い息を吐《は》いた。
 三公は太師《たいし》、太傅《たいふ》、太保《たいほ》を言う。諸官の中では唯一、宰輔《さいほ》である景麒《けいき》の臣下、いずれも宰輔を補佐し、天子である陽子に助言や諫言《かんげん》を行う。教育をほどこしてくれるのも、三公の役目だった。位でいえば、六官の長である冢宰、諸侯と同位の侯だが、実際に政治には参与できない。ために、冢宰とは衝突することが多く、大宰同様、靖共を重んじすぎると陽子をたしなめることが多かったが、心情的には靖共ら六官よりもずっと陽子に近い。
 ——その三公が弑逆に共謀するか。
 天官は宮中の衣食住を司り、私生活で世話になるからやはり親近感が強い。よりによってその天官長、三公が謀反《むほん》を企らんでいたとは。
「しかも、麦州侯か……」
 玉座《ぎょくざ》を望んで偽王《ぎおう》に抵抗しとおした州侯。麦州に留め置かれ、いまもって復職を許されていない。処遇について、臣下の意見が冢宰派と大宰派とで対立したまま決着をみないからだった。
「なるほど、それが不服だったわけだ……」
 臣下の中では、浩瀚を処罰《しょばつ》し、のちの憂《うれ》いを断《た》つべきである、という意見が趨勢《すうせい》を占めていた。景麒がこれに頑強に反対し、ともかくも謹慎《きんしん》させたが、その景麒の哀れみの結果がこれ。
 陽子は苦い息を吐《は》く。
「とにかく、大宰《たいさい》に会いたい。連れてきなさい」
 浩瀚《こうかん》は麦州の州城城下に蟄居《ちっきょ》している。とりあえず膝元にいる大宰から申し開きを聞きたいと陽子は思ったが、実際にはこれは叶《かな》わなかった。
 大宰はすでに牢《ろう》の中で死んでいたのである。
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