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十二国記357

时间: 2020-08-30    进入日语论坛
核心提示: 驃騎を見送って実際には、遁甲する驃騎は見送るまでもなくその場を去ってしまうのだが陽子は臥室《しんしつ》を出た。 建物の
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 驃騎を見送って——実際には、遁甲する驃騎は見送るまでもなくその場を去ってしまうのだが——陽子は臥室《しんしつ》を出た。
 建物の基本になるのは一明二暗、開放型の部屋がひとつに、閉塞《へいそく》した個室がふたつ付属する。陽子に与えられた房間《へや》もそうで、故郷ふうに言えば四畳半ほどの起居《いま》に三畳ほどの臥室がふたつ付属している。大きな家では、一方の臥室には牀榻《しょうとう》を置いて寝室にし、もう一方の臥室には、寝台と椅子《いす》をかねた榻《ながいす》を置き、書卓《つくえ》や棚を置いて、基本的には書斎のような個室として使用する。その二室の間にある堂は起居、気候の良い季節なら扉を開け放して、目隠しのために衝立《ついたて》を置く。その扉も細く折りたたむ折り戸で、全部を開ければ間口いっぱいまで開くのがふつうだった。部屋というよりは、通路の一部が広くなって、そこに卓と椅子が置いてあるという感じが陽子にはする。
 里家《りけ》の折り戸には玻璃《はり》が入っていない。細かく文様状の格子《こうし》が入った扉に紙を貼《は》ってあって障子《しょうじ》のような造作だった。その折り戸は閉めてある。眠るときなど、他人に入室を遠慮してもらいたい事情があるときでなければ、どんなに寒くても少しなりとも開けておくのが礼儀だった。それで、陽子は扉を少しだけ開く。
 ちょうど陽子の房間の起居から、院子《なかにわ》をはさんで書房《しょさい》へ向かう走廊《かいろう》が見えた。そこを進む人影を見つけて、陽子はふと目を凝《こ》らす。
 男だ、ということだけが分かった。少年というほど若くなく、老人というほどの歳《とし》でもないだろう。——それ以上は分からない。男はごく質素な大袖《きもの》の上に綿の入った襖《うわぎ》を着ている。そうして被《かぶ》りものが。どうということもない氈帽《ぼうし》に黒紗の面衣をおろし、さらにご丁寧《ていねい》に長巾《かたかけ》を首に巻いて頭までを覆《おお》っている。そのせいで顔形はほとんど分からない。
「……誰だ、あれは……?」
 それはどう見ても、あえて顔を隠しているとしか思えなかった。その影はうつむき加減に書房《しょさい》へと消えていく。陽子はそれを眉《まゆ》をひそめて見送ってから、起居《いま》を出て里家《りけ》へと走廊《かいろう》づたいに向かった。
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