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十二国記389

时间: 2020-08-31    进入日语论坛
核心提示: 朝仕事を終えた陽子は、遠甫《えんほ》らを送り出す。こちらの学校は何歳までと決められてはいなかったから、蘭玉《らんぎょく
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 朝仕事を終えた陽子は、遠甫《えんほ》らを送り出す。こちらの学校は何歳までと決められてはいなかったから、蘭玉《らんぎょく》もまた桂桂《けいけい》と一緒に小学に通っていた。小学では主に読み書きと算数を教える。数えの七歳、満の五歳から通うことになっているが、卒業などというものはないので、大人《おとな》も行くし、大人に抱かれて乳飲《ちの》み子《ご》も行く。要は人が集まって世間話の代わりにもう少し実のある話をしようという、それだけのいたって暢気《のんき》な場所だった。だから小学に通うのも里人《まちびと》が廬《むら》から里《まち》に帰ってきている間だけ、小学自体が、春から秋にかけては閉まってしまう。それ以上の学校へ行くには小学の長である閭胥《ちょうろう》の選挙《すいせん》を受けなくてはならなかった。
 人気《ひとけ》の絶えた里家《りけ》でぐずぐずと陽子は思い悩む。鈴《すず》という少女。探しに拓峰《たくほう》へ行ってみようか、どうしようか。堯天《ぎょうてん》に走らせた班渠《はんきょ》もまだ戻っていない。それも躊躇《ためら》う理由のひとつで、昼餉《ひるげ》の準備をしながら、どうしたものかと考えを巡《めぐ》らせていたのだが。
「——陽子!」
 遠甫はいつも、桂桂と蘭玉と一緒に出て一緒に戻ってくる。戻ってくる三人のうち、真っ先に正房《おもや》に駆けこんできたのは桂桂だった。
「お帰り」
「あのね、お客さんだよ」
「——わたしに?」
 うん、と桂桂はうなずいて、背後を振り返る。蘭玉が遠甫と共に入ってきて、陽子を見てなんともいえない笑みを浮かべた。
「……辰門《しんもん》の近くの栄可館《えいかかん》っていう宿で待ってます、って」
「——宿で?」
 くすくすと蘭玉は笑って、厨房《だいどころ》に入ってくる。壁の陰に陽子を招くようにした。
「男のひと」
 陽子は眉《まゆ》をひそめた。脳裏《のうり》に浮かんだのは拓峰の不審な宿屋で会った男のことだった。
「ひょっとして、厳《いか》つい男か? ずいぶんと背の高い」
 蘭玉は声をひそめて笑う。
「すらりとした人だったわよ」
「ひょっとして十四、五の?」
 大男のほうでなければ、男をとめた少年のほうだろうか、と思ったのだが、蘭玉は軽く陽子をねめつけるようにした。
「やあね。いい人忘れるなんて、陽子ってとんでもないわ。——下僕《しもべ》が来たと言ってもらえれば分かるはずだ、って」
 陽子は目を見開いた。
「下僕、だなんてすごいわねえ」
 陽子はあわてて手を振る。
「と、とんでもない。そんなんじゃない」
「あら、照れちゃって。わりと素敵なひとだったわよ? 身なりも立派だったし」
「違うって。——なんてことを言うんだ、あいつは」
「あいつ? 本当に親密なのねえ」
 蘭玉は声をあげて笑い、袖《そで》をまくって水場に向かった。
「なんだったら、すぐに行ってらっしゃいよ。今夜は帰れないんだったら、連絡してね」
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