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十二国記454

时间: 2020-08-31    进入日语论坛
核心提示: 拓峰の東の山地に陽が昇った。拓峰の市街はいまだくすぶりつづけ、煙が陽光をかすませていたが、それでももう火の手は見えなか
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 拓峰の東の山地に陽が昇った。拓峰の市街はいまだくすぶりつづけ、煙が陽光をかすませていたが、それでももう火の手は見えなかった。
 郷城|白虎門《びゃっこもん》から酉門《ゆうもん》までの広途《おおどおり》には集められた車が途《みち》の入り口という入り口に積み上げられ、まっすぐに酉門までの途を確保している。十二門の箭楼《みはりば》には幾多の人影、門闕《もん》から延びる隔壁の上にも男女を問わず無数の人影があった。
 街を取り巻いた和州師《わしゅうし》騎馬軍は、頑強な抵抗にあって後退した。やっとのことで拓峰南の街道から到着した歩兵と合流、閑地《かんち》をはさんで午門《ごもん》前に布陣《ふじん》しようとしている。
 駆けつけた州師には、すでに敵の総数が分からなかった。拓峰の市民のどれだけが敵に与《くみ》し、あるいはただ城郭内にたてこもって守られているだけなのか。
 市民の叛乱《むほん》と侮《あなど》ってはならない、と伝令が飛ぶ。
 すでに隔壁は市民の手に落ち、郷府には豊富な物資がある。
 彼らは拓峰という堅牢《けんろう》な城塞《じょうさい》都市を攻めなければならないのだ。暗澹《あんたん》たる気分になった彼らをさらに驚愕《きょうがく》させる報が後方から届いた。
 ——本日未明、明郭に乱あり、と。
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