患者は一九歳、短大生。相手は二一歳の大学三年生。
「遅れているかもしれませんが、いよいよサヨナラ・バージンを迎えそうなんです。いつかな、いつかな、だれかな、だれかな、と思い続けて一九年。とうとうその日が目前に迫ってきました。相手は二一歳の大学生、私と同じで、ほとんど性体験はなさそうなんです。私としてはハッピーな初体験にしたいと思っているんですが、彼のテクニックには、ちょっと不安なんです。ホントいうと、初体験の相手は彼でなくてもいいと思ってるんです。バージン時代に、とにかく早くお別れを告げたいというのが本心かも。コーフンしてるのかなあ。で、初体験をハッピーにするための、細かいアドバイスをお願いします。私にだけじゃなく、彼のほうにもお願いします」
まあ、場所でいえば、ラブホテルじゃないほうがいいでしょうね。初めてだと特に、時間に追われるような気がして、彼が不能になっちゃうという例もあるようですし。
別に、彼の部屋でもいいんじゃないでしょうか。お金がたくさんあれば、シティーホテルでもいいですが、これも逆効果で、気おくれしちゃうケースもありえますからね。無理をしないことです。
それから、あなたは初めてなんですから、最初から性的に満足する、なんて期待は持っちゃいけません。一回目から感じる人なんていないですよ。多分、いや、絶対、痛いだけなんじゃないでしょうか。
ですからせめて、あなたの愛液が十分にうるおうまで、彼には愛撫《あいぶ》を続けてもらうことでしょう。ただ、慣れない少年は、クリトリスにしても、ただやたらめっぽう押しまくるだけという場合もありますから、なるべく、首スジとか胸へのキスを長い時間かけてもらうようにしたほうが無難ですね。
それから、処女のコの場合ですと、
「あ、濡れてるな」
と思っても、もう少しなんて思って、男のコが別のところで遊んでいて、
「さて」
と入ろうとすると、その間に乾いちゃってた、なんてことがよくあるようです。そうなると、今度また濡れるまでに、エライ時間がかかったりするみたいですから、男のコは、
「一番濡れた」
と思ったら、その機を逃さずにいくべきだと思います。
また、男のコへの忠告ですけど、よく『週刊プレイボーイ』やなんかに、
「童貞はソーロー気味なので、事前に一発出しておくべし」
などと書いてありますが、こんなの、信用しないほうがいいです。いや、確かにソーロー気味かもしれません。しかし、アセッてお風呂場で自家発電しちゃったのはいいけど、イザというときになって回復しない少年も結構多いんですよね。
ソーローのほうが、立たないよりはいいですよね。第一、女のコだって初めてなんだから、ソーローでなくったって感じるわけないんですから。
処女のコは、なるべくなら、ベテランで上手な人にやってもらったほうがいいのかもしれません。最初のときが、相手がヘタで、めちゃめちゃに痛かったりすると、やっぱり困りますもんね。ただし、最初にしてもらった中年のオジサンと、一〇回も二〇回もは経験しないほうがいいとは思いますね。そこまでしちゃうと、もう、若い普通の男のコとそういう風になっても、つまんなくなってしまいますからね。
セックスのうえでの基本的なパターンとしては、一八か一九くらいまでは、同い年とか少し上くらいの若い男のコとつき合って、五人くらい経験してから、とっても上手な人とつき合うというのがいいでしょうね。
女のコもある程度、体のほうが性的に開発されないと、とっても上手な人としても、真価が発揮されないことがあるからです。