精神的には、ニュートラ派を卒業し、髪の毛も、ニュートラ派がいまだにレイヤードカットが主流なのに対して、ワンレッグスかトニックヘア。お洋服もオトナっぽくしています。
大学生であるか、大学を卒業していても、就職しているということはなく、おおむね「家事手伝い」を専業とし、副業に「月に一週間くらい勤めればいい」モーターショーやビジネスショーの際のコンパニオン稼業《かぎよう》、というのが一般的ですね。
他のどの一派よりも現実的で、恋愛においては、逆にどの派閥の女のコよりも奔放、というか、自由な考えを持っているようです。
最後になったボリューム派は、数えてみたことはありませんが、おそらくは、最も数が多いのかもしれません。実に、いろんなタイプの人がいて、「どこがどうだからボリューム派」ということは、ありません。
むしろ、どうでもいいから、ボリューム派なんですね。
もともと、「ボリューム」といういい方は、ファッション業界の専門用語からつけたものでして、
「性格づけがハッキリしてなくて、種類はたくさんあり、ブランドになってなく、安価ということでたくさん売れる」
という商品グループのことを指しています。
たとえば、デパートへ行ってみるとわかりやすいのですが、ブティック形式の売り場にあるブランド商品ではなく、二階婦人服売り場にまとめておいてある「ヤング・カジュアル」とか、そういったジャンル分けで売られている商品グループのことを、「ボリューム・ゾーン」と呼んでいるんですね。
そこから命名された(もちろん、ボクが命名したんですけれども)女のコたちですから、ひと言でいってしまえば、
「この地球上にいてもいなくても、どっちでもいい」
というタイプの女のコということができます。
ところが、バラエティーの豊富さと、量的パワーは、�ボリューム�というくらいで、かなり怖いものがありますから、決してあなどることもできません。
本文では、彼女たちの典型的なタイプが、「ツボにはまったとき」の怖さを、赤裸々《せきらら》に描き出すことになると思います。
こうして分類された四タイプの女のコが、恋愛、デート、セックスの各シーン、各場面で、何を考え、どう行動するか——この考察は、女のコたち自身にとっても、彼女たちとつき合う男のコたちにとっても、非常に意義深いものになるはずです。