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恋愛自由自在60

时间: 2020-09-13    进入日语论坛
核心提示:彼ってズルいと思ったときはもう遅い 渋谷派の女のコと、日本医大のBMW少年との出会いのとき、すでにきざしていた「悲劇の誕
(单词翻译:双击或拖选)
 彼ってズルいと思ったときはもう遅い
 
 渋谷派の女のコと、日本医大のBMW少年との出会いのとき、すでにきざしていた「悲劇の誕生」は、この段階から、具体的に形となって出現し始めます。
 次の月曜日に学校へ行くと、一緒にディスコパーティーへお出かけした女のコから、論理学の授業中に、ヒソヒソ声で話しかけられますね。
「ねぇ、ねぇ、パーティーのあと、あれからどうなったの?」
「ウック」とか思わず詰まりながらも、一応なにげで、
「エー、別に、お茶してから、お家に帰っただけー」
 などとお返事して、ノートをとり続けるんですが、スルドく追及されてしまいます。
「ウソだね。シッカリ、お肉のカンケー、してきたんでしょ」
 ここまでいわれると、ついつい、
「うん……ペロペロちゃんが上手《うま》いのよね、彼。もう、すうごく感じちゃったの。目の前が、チカチカしちゃったのヨ」
 とかなんとか、セキを切ったように告白しちゃうことになります。
 すると、いままでは「自分のほうがモテる」と思い込んでいたフシのある彼女から、
「いいなあ。私にも、彼と同じ医大の男のコ、紹介してって、今度会ったら話しといてよ」
 などと頼まれたりします。こうなると、もう、
「やったね。さすが医大とつき合えるようになると、みんなの私を見る目もソンケーに変わってきちゃうもの!」
 という「自己陶酔」の世界にひたり切ってしまいます。
 そして、その日から朝な夕な、
「今度のデートはどこへ連れて行ってくれるのかしら?」
「セックスする前のお食事は、何を食べるのかしら?」
「ホテルはどこへ行くのかしら?」
 とか、それしか頭にないようになってしまいます。
 ところが、いつまでたっても、彼からの電話はかかってきません。
「きっと人体解剖の実習が、毎晩遅くまであるからだワ」
 と、思い込もうとはするのですが、かなりの無理があります。この状態が一週間も続きますと、「もしかして、私は彼の単なるアソビ相手だったんじゃないか」と思うようになりますね。それでも「マサカ、そんな」と思いながら、彼の家へ電話をしてみます。
「ごめん、ごめん。もう、実習とレポートがメチャ忙しくて、電話をかけるヒマもなかったくらいなんだ」
 なんて声が返ってくると、すぐにまたウキウキ気分。またデートすると、BMWでドライブ、お食事、ペロペロちゃん、グリグリちゃんと、お定まりのフルコース。またまたシンデレラになるんですが、何度会っても、会えば必ずセックスをすること、彼のほうからは決して電話してこないこと、などを考え合わせて、ようやく、彼は他の女のコたちとも、平気でデートしてセックスをしているらしいことがわかってきます。
「BMWの彼って、ズルい!」
 渋谷派の彼女は、自分が「ボブソン」のジーンズ少年に不満を持って、内緒でディスコパーティーへお出かけしたこともきれいサッパリ忘れて、こう叫んでしまうんですね。
 それじゃあ、と、元のサヤに収まって、ジーンズ少年とデートして、懐かしの彼のアパートでセックスしても、BMW少年のサービスを知ったあとでは、
「ジーンズ少年の、あまりの稚拙さに、ボーゼン」
 となってしまいます。そこでつい、
「そこで先っぽをグリグリしちゃってネ」
 なんていった、過激な発言も飛び出します。
 ジーンズ少年だって、
「これは、オカシイ。そういえば、このところ、感じてるときの声が、ヤケに大きくなった。もしかしたら他のオトコと……」
 と、「疑惑」を呼んで、結局、BMW少年もジーンズ少年も、彼女は両方とも失うことになってしまうわけです。
 なまじ、パーティーで医大生の男のコと知り合ったばっかりに踏み出してしまった「不幸な青春」。渋谷派少女の典型的悲劇なのでした。
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