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創造の人生39

时间: 2020-10-28    进入日语论坛
核心提示:技術創造 井深が東通工の技術開発のあり方に自信をもったのはこの前後といってもいい。軍事用など特殊な用途にしか使えないとい
(单词翻译:双击或拖选)
 技術創造
 
 井深が東通工の技術開発のあり方に自信をもったのはこの前後といってもいい。軍事用など特殊な用途にしか使えないといわれたトランジスタを民生用に使いこなすという、誰もなしえなかった仕事をやってのけたことがそうさせたのである。それに関連して、井深は次のようにいう。
「日本人は発明の価値を高く見すぎているんじゃないか。たしかにトランジスタを発明したのはアメリカだが、それを使いこなしたのはうちなんです。もとになる発明も、何も手を加えなければ単なる発明の域を出ないわけ。だから私は、みんなにこういっている。かりに研究者が発明にかける努力のウエイトを一とすると、それが使えるか使えないかを見分けるのに一〇のウエイトがいる。さらにそれを実用化にもってゆくには一〇〇のウエイトがいるとね。このことを誰も知らない。日本の科学技術政策がそうだし、学者もそうだ。何か一ついいものを見つけられたら、それで日本は繁栄すると思っている。これじゃいつまでたっても日本の技術は進歩しませんよ」
 これは、自主技術の育成を棚に上げ、欧米の先進技術の後追いにうつつを抜かす日本の大メーカー首脳陣に対する痛烈な皮肉とも受け取れる。
 当時、東通工は、資本金二億円。売上げは一〇億七二九六万円、税引利益一億二一一〇万円(半年決算、第二一〜二二期=昭和三十一年二月一日〜三十二年一〇月末日)。株式も、三十年八月に店頭取引き銘柄に指定されたばかり。ちなみに、このとき店頭株扱いになった企業は、日本航空、富士重工、本田技研、リッカー、河合楽器、東急不動産、伊勢丹などである。とはいえ、従業員一二〇〇名そこそこ、規模からいえば中小企業の域を出ないメーカーでしかない。にもかかわらず、大胆な発想でものがいえる。これは困難な仕事をなしとげた自負と誇りがあればこそであった。しかも、この間、井深は部品メーカーや下請け企業に積極的にはたらきかけ、これまでどこにもなかった小型部品をつくる道を拓くなど、その発展、育成に努めている。
 前にも触れたミツミ電機のバリコン、フォスターの小型スピーカーがその代表的なものだが、両社は井深の要望した部品を手がけたことでたいへんな恩恵に浴している。三、四年後、欧米の電気メーカーがトランジスタラジオの生産に乗り出したとき、その部品はほとんど両社に依存しなければならなかった。おかげで両社は急成長をとげ、一流企業の切符を手にすることができた。また東通工が自主開発したプリント配線の技術も、早い時期に下請け企業に技術移転を行なっている。つまり東通工は、単に自社の繁栄に努めただけでなく、日本の電子産業の基礎づくりに大きく貢献していたのである。
 このように、井深は、技術の向上にかかわる問題には貪欲な姿勢を見せる。現状に甘んずることが大嫌いなのだ。それだけに、これはと思うものがあれば、学問や理屈を抜きに挑戦を指示する。結果が悪ければもう一度白紙に戻してもう一度やり直せばいいと割りきっている。
 しかもいったんこうと決めたらなかなかあとにひかない頑固さもあわせもっている。それを象徴するようなエピソードがある。自社の録音テープをNHKに納入するときの話だ。その頃NHKは放送用には3M社の「スコッチ」テープしか使っていなかった。しかし、国産テープの品質が向上してきたのを契機に、従来のスコッチ一辺倒の姿勢を改め、国産品を積極的に使用することにした。その対象に選んだのが、東通工とTDKのテープだった。三十一年八月のことである。
 しかし、納入については条件をつけた。テープの特性を標準品であるスコッチの111Aに近づけること、同時にスコッチテープと互換性がなければならないということであった。これは東通工にとって由々しい問題である。なぜならば、東通工とTDKでは、テープの性能も製造法も違うからだ。
 東通工がつくっていたテープはマグネタイトを磁性材に使った黒いテープで、スコッチとは互換性がなかった。これに対し、後発のTDKはスコッチと同じ茶色のガンマヘマタイトのテープであった。もっとも、性能はスコッチのそれと比ぶべくもなかった。そこでNHKは両社のテープの問題点を潰し、基準値をスコッチ並にしようと申し入れてきたのである。この話を担当者から聞いた井深はおこった。
「うちは自社の機械に合わせてテープをつくっている。しかも、マグネタイトの磁束密度はスコッチよりも高い。それを向こうの方式に合わせろとは何ごとか。そんなことまでしてNHKに媚を売ることはない。断わってしまえ……」
 もともと井深は、他人からあれこれ制約されるのを嫌う。それだけにNHKの押しつけがましい要請に反発したのだ。困惑したのはテープ部長の岩間(半導体部長と兼務)と次長の戸沢である。もし井深の指示に従えばNHKはヘソを曲げるに決まっている。それは東通工のテープ事業を発展させるうえで得策でない。そこで二人は「いまここでNHKの認定をとっておかないと、あとあとまずいことが出てくる。だから、この際、一歩譲って、バイアス、感度、周波数などの特性をスコッチの放送用テープと同じようにして互換性をもたせる必要があると思います」と懸命に訴え、強引に井深を説き伏せてしまった。
 こうして、NHK技研と東通工、TDKの共同研究がはじまり、三十二年八月にはNHKの要望通りのテープをつくりあげた。このテープはNHKの厳重な検査にも合格し、正式に放送用テープとして認知された。
 これを契機に東通工は、ガンマヘマタイトのテープを、放送用だけでなく、一般オーディオ用にまで応用範囲を拡げた。その生産拠点になったのが、発足間もない仙台工場である。当時、国産磁気テープの生産量は、東通工が月産八〇〇〇巻、TDK、東北金属、日東電気工業が二〜三〇〇〇巻程度で、圧倒的に東通工が優位を誇っていた。その差をさらに拡げ、他社を寄せつけない強力な体制をつくる。井深はそんな遠大な夢を抱いていたのである。
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