日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 世界の昔話 » 正文

カンチールのぼうけん

时间: 2017-12-12    进入日语论坛
核心提示: むかしむかし、カンチールというかしこくて小さなシカがいました。 カンチールは、まだ小さいころに、お母さんをヒョウに殺さ
(单词翻译:双击或拖选)
 むかしむかし、カンチールというかしこくて小さなシカがいました。
 カンチールは、まだ小さいころに、お母さんをヒョウに殺されたので、みなし子になってしまいました。
「かわいそうにねえ。お母さんのお乳のかわりに、わたしのお乳をおのみ。そして大きくおなり」
 親切な水牛のおばさんは、ひとりぼっちになったカンチールを、じぶんの子どものように育ててくれました。
 また森のなかのことを、いろいろおしえてくれました。
「森のなかって、おそろしいけものが、たくさんいるんだね」
「なあに、自分さえしっかりしていれば、こわくありませんよ」
 おばさんが、はげましました。
 水牛たちは、水があるところがすきです。
 でも、カンチールは森のなかがすきなので、おばさんたちと別れてくらすことになりました。
 ひとりきりになると、さすがにカンチールは心ぼそくてなりません。
 木の実や草の実をさがしていても、いつ、おそろしいトラやヘビが出てくるかわかりません。
 そのためカンチールは、いつも用心ぶかく知恵をはたらかせて、えさをたべたり、こっそり草のかげで休んだりしなければなりませんでした。
 おかげでカンチールは、からだは小さくても、森のだれよりも、りこうものになりました。
 ところがある日、アシの原っぱをあるいていると、
「あっ、力ンチル。あぶない!」
と、大声で、よびとめられました。
 見ると、もうすこしで、チェプルカンという鳥のタマゴをふみつぶすところでした。
「チェプルカンさん。ごめんよ」
 カンチールは、すなおにチェプルカンにあやまりました。
「カンチールさん。じつは、こまったことがおこったので、あなたをまっていたんです。たすけてください」
 チェプルカンは、なきそうになっていいました。
「たすけてくださいですって?」
「はい。わたしはいま、タマゴをかえしています。それなのに、人間が毎日きて草をかるんです。ほら、サク、サクッて音がするでしょう」
 カンチールが、音のするほうをそっと見ると、なるほど、お百姓がしきりに草をかっています。
「カンチールさん。お願いです。なんとかして、タマゴをもってにげることは、できないでしょうか?」
「それはあぶないですよ。それよりも、タマゴはいつごろかえるのですか?」
「もう、二、三日です」
「なるほど。いいことを思いついた。チェプルカンさん。ぼくに、まかしておきなさい」
 カンチールが、元気にいいました。
 あくる朝、アシ原へ、おおぜいのお百姓(ひゃくしょう)が草をかりにやってきました。
「よし、いまだ」
 力ンチルは、わざとみんなの前へ、とびだしました。
「ややっ、カンチールだ。つかまえろ」
 お百姓たちは、みんなでおいかけました。
 力ンチルはアシ原と反対の森のほうへ、ぴょんぴょんにげていきました。
 そして、草のしげみに、かくれてしまいました。
「えい、まんまとにげられたわい」
 お百姓たちは、たくさん走りまわったので、もう草をかる元気はありません。
 ぶつぶついいながら、家へかえっていきました。
 カンチールは、つぎの日も、またそのつぎの日も、草をかろうとするお百姓のじゃまをしました。
 そのおかげで草をからないうちに、チェプルカンはタマゴをかえし、ヒナにすることができました。
 ある日、カンチールは森のおくで、とてもすばらしいバナナの木を見つけました。
 ふさふさしたそのバナナの実の、おいしそうなこと。
 見ているだけでも、よだれが出そうです。
 でもカンチールはシカなので、木にのぼってとることはできません。
「そうだ。サルくんにたのんでとってもらおう」
 カンチールが、サルをさがしていると、サルに出あいました。
 サルも話をきいて、大よろこびです。
「よし。ぼくが、とってあげよう。さあ、どこだ、どこだ」
 くいしんぼうのサルが、カンチールにいいました。
「おしえてあげるけど、そのかわり、バナナを一本とったら、ぼくにも一本くれなきゃあだめだよ」
「もちろんだとも。一本でも二本でも、ほしいだけとってあげるよ」
 サルが、やくそくをしました。
 ところが、サルはうそつきです。
 バナナの木をおしえてもらうと、じぶんひとりだけたべて、カンチールにあげようとしません。
「ようし。そんなら、こうしてやる」
 おこったカンチールは、とがった小石をたくさんあつめました。
 それをうしろ足で、ぴゅっ、ぴゅっと、サルめがけてけりとばしました。
「うわぁ、いたたたたっ」
 サルのおしりに、とがった小石がビシビシあたるので、サルはまっ赤になっておこりました。
「よくもやったな、カンチールめ」
 サルは、たべていたバナナをもぎとると、カンチールになげつけました。
 カンチールのまわりは、バナナでいっぱいになりました。
「もういいよ。うそつきサルくん。こんなに、たべられないよ」
 カンチールは山のようなバナナをたべながら、サルにいいました。
 おなかがいっぱいになったカンチールは、こんどは水がのみたくなりました。
 川のほとりまでいくと、おおぜいのヤギが、おそろしそうに、水のなかをのぞいています。
「みなさん、どうしたんですか?」
「はい。ワニがいるので、水がのめないんです。でも、どれがワニで、どれが丸太なのか、わからなくてこまっているんです」
 なるほど、川のなかに、ワニによくにた太い丸太のようなものが、ういています。
「ふーん。こりゃ、あやしいぞ。ぼくがためしてやろう」
 カンチールは、水ぎわまでいくと、
「おーい。おまえは丸太んぼうかあ。それともワニかあ。もし丸太んぼうなら川をのぼるし、ワニだったら川をくだるはずだ。さあ、どっちか、はっきりしろ」
と、からかうように、さけびました。
 すると、どうでしょう。
 じっと川にうかんでいた丸太んぼうが、ユラリユラリと、ゆれだしました。
「おやおや、おかしいぞ」
 みんながおどろいていると、その丸太んぼうは、ゴボ、ゴボと音をたてながら、川かみのほうへ、うごきだしたではありませんか。
 カンチールとヤギたちは、声をあげて笑いました。
「なんて、トンマなワニだろう。丸太んぼうが、ひとりでに川へのぼるもんか。おまえはやっぱり、おバカさんのワニさんだ」
 みんなに笑われて、ワニはやっと、カンチールにだまされたことに気がつきました。
「ええい。にくらしいちびすけめ。いまに、おぼえていろ」
 ワニは歯をガチガチならして、おこりました。
 ワニはカンチールにしかえしをしてやろうと、カンチールがくるのを、毎日まっていました。
 すると、きました、きました。
 カンチールが、また水をのみにきたのです。
 でも、カンチールは、りこうものです。
 じぶんの足とおなじぐらいほそい、アシのくきをもってきました。
 そしてそれを水ぎわにつきさして、ピチャ、ピチャと水をのみました。
「ようし。いまだ。しかえししてやるぞ。ガブリ!!」
 ワニがアシのくきに、かぶりつきました。
「あはははは。また失敗したね、ワニさん。それは、あしはあしでも、草のアシだよ。ぼくの足は、これこのとおり」
 カンチールは、足をぴょんとあげると、森の中へにげていきました。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%