「遅おそいな、たぶん怖おじ気けづいたんだよ」とロンが囁ささやいた。
その時、隣となりの部屋で物音がして、四人は飛び上がった。ハリーが杖を振り上げようとした時、誰かの声が聞こえた――マルフォイではない。
「いい子だ。しっかり嗅かぐんだぞ。隅すみの方に潜ひそんでいるかもしれないからな」
フィルチがミセス・ノリスに話しかけている。心しん臓ぞうが凍こおる思いで、ハリーはメチャメチャに三人を手て招まねきし、急いで自分についてくるよう合あい図ずした。四人は音を立てずに、フィルチの声とは反対側のドアへと急いだ。ネビルの服が曲り角からヒョイと消えたとたん、間かん一いっ髪ぱつ、フィルチがトロフィー室に入ってくるのが聞こえた。
「どこかこのへんにいるぞ。隠かくれているに違いない」フィルチがブツブツ言う声がする。
「こっちだよ」
ハリーが他の三人に耳打ちした。鎧よろいがたくさん飾かざってある長い回かい廊ろうを、四人は石のようにこわばって這はい進んだ。フィルチがどんどん近づいてくるのがわかる。ネビルが恐怖きょうふのあまり突とつ然ぜん悲ひ鳴めいをあげ、やみくもに走り出した――つまずいてロンの腰こしに抱きつき、二人揃そろってまともに鎧にぶつかって倒れ込んだ。
“他迟到了,也许他因为害怕,不敢来了。”罗恩悄声说。这时,隔壁房间里传来一个声音,吓得他们跳了起来。哈利刚举起魔杖,就听见有人说话了—— 不是马尔福。“到处闻闻,我亲爱的,他们可能躲在哪个角落里。”
是费尔奇在对洛丽丝夫人说话。哈利吓坏了,疯狂地朝另外三个人挥着魔杖,叫他们尽快地跟着他;他们悄没声儿地走向那扇远离费尔奇声音的门。纳威的长袍刚刚掠过拐角,他们就听见费尔奇走进了奖品陈列室。
“他们就在这里的什么地方,”他们听见他低声嘟哝,“大概躲起来了。”
“这边走!”哈利不出声地对大家说。他们都吓傻了,悄悄儿地沿着一道摆满盔甲的走廊往前走,可以听见费尔奇离他们越来越近了。突然,纳威忍不住发出一声恐怖的尖叫,撒腿就跑—— 他被绊了一下,赶紧一把搂住罗恩的腰,两人一起跌倒在一套盔甲上。