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笑う茶碗40

时间: 2019-12-05    进入日语论坛
核心提示:精肉店のクリスマスツリー自慢じゃないが、私が住んでいるのは東京の秘境みたいな所で、雑誌がとりあげるような小洒落た店はない
(单词翻译:双击或拖选)
精肉店のクリスマスツリー

自慢じゃないが、私が住んでいるのは東京の秘境みたいな所で、雑誌がとりあげるような小洒落た店はない。
パティシエのスイーツがどうしたの、ヌーベルがキュイジーヌだかイタメシヤだか知らないが、一切、金輪際に無関係だ。
ところが、最近、ふつうの中華屋だとばっかり思ってた店が、女性誌かなんかに紹介されてたらしいのである。
「ちょっと、チェックしとかないと」
「うん、そうだな」
というんで、こないだちょいとチェックしてきたのであった。
お店は中国人の夫婦がやっていて、おいしかったので、くわしく書かない。沢山食べ過ぎたので、腹ごなしに夜の散歩をしたことを書く。
「えーと、今晩のテーマはねえ」
と、うちの企画課がいった。うちの企画課はなかなかやる。テーマを出されると、マンゼンと歩くより散歩がずっと面白くなる。
「そういや、われわれが世界遺産に指定した地域が、またもや再開発の美名のもとに、単なるビルになってしまったなァ」
「それはそれとして、今夜はクリスマスイルミネーションてことではどうか?!」
ということになったのだ。
「ウハハハハ」
と、私が笑ったのは、そういうものは、この近辺にはないだろう、と思うからである。
新興住宅地とか、いわゆるオシャレでハイソがいけてるような地域なら、まるで自分ンちを、ディズニーランドかなんかみたいに、豆電球でかざったりするらしいけど、この辺はさあ……というと、企画課は立ち止まって、指さしている。指の先を見ると、なるほど、あるのだ。小規模ではあるが豆電球がついた、クリスマスっぽいなにか、のようなものが、たしかにふつうの二階家の窓で点滅している。
いつになく早めにとった晩メシで、それでも、中華屋を出てきたのは、もうかれこれ九時くらいだったろうか。大通りに面した商店がいくつかあるけれども、たいがい既にシャッターは下りている。
金物屋、割り箸屋、探偵社、不動産屋、謄写版屋、漢方薬局……。と、ツマがまた立ち止って振りかえった。そのままかたまって、
「いま見た?!」
と、聞くのである。
「え? 何を」
といって私が首をめぐらした時である。
シャッターが半開きになった精肉店、といっても暗くてその時には、くわしい様子は皆目わからなかったのだが、なにか、ウィンドウ式になった冷蔵庫の上かなんかに、はなはだ中途はんぱな大きさのクリスマスツリーがおかれてあって(高さ四二センチメートルくらい)、おそらく天然モノではないツリーで、いくつかの豆電球と、旧式な感じのカザリものがついたヤツが、
「パッ」
と、点いてあわてて消えたのだ。その間合いが、まるで人に見られて、
「あッ!!」
と思って消えてしまったようなのは、その後、いっかな点灯しようとしないからだ。
が、もちろんわれわれが、そのまま見逃すわけはない。振りかえった形のまま、われわれは待った。まるで、楯の会が自衛隊の諸君の呼応するのを待つように。
テキは、もうそこらには人はいまい、と油断したのだろうか、また、
「パッ」
とついたが、また気がついたらしくあわてて消えて、あとはヒッソリその冷蔵庫の上で、まるで黙ってしまったようにいるだけである。
「ダルマサンガコロンダ」
と私がとなえるとツマが笑った。そうして、その恥ずかしがりみたいなツリーを許してやって、次の獲物を探しに前進したのだった。
結論的にいうと、結構この地区においても、クリスマスイルミネーションは流行っているのだった。中には、もうちょっとで放送局が取材にくるかもしれないくらいに大がかりに取り組んでいる家庭もあったのである。
三頭立てのトナカイのソリが「空車」になってて、オヤ? と思うとサンタクロースがその家の窓にとりついて、今にも進入せんとしている様子が、インスタレーションしてある。
豆電球でそれらはフチドリされてあって、星や雲をかたどったサインが、点滅し、まるでイルミネーション看板のように、流れるような動きまである。サンタクロースが、ちょっと見、作業中に首を吊ってしまったように見えなくもないが、それも含めて力作だ。
雪の結晶を表現している家、複雑でふしぎな点滅をする、ハイテク導入の家……なんだ、その気でみると、結構多いじゃないか。
というので、それぞれの家の前で、小さく拍手してやったりした。
しかし、なんといっても、
「やっぱり精肉店のクリスマスツリーだよなァ」
「あれはカワイかったねえ」
「タヌキが化けてたかもしれないな」
と、われわれは、あの恥ずかしがりのクリスマスツリーをほめたたえた。
できたら、あれ、本チャンの一二月二四日にも、見物に行くかな、と思った。
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