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小沢氏新党結成へ 対決姿勢の構え
7月11日 5時43分
消費税率引き上げ法案に反対して、民主党を離れた小沢一郎氏らは、きょう新党を結成することにしており、いまのところ、衆参両院の49人の国会議員が参加する意向を示しています。参議院に舞台を移して始まる法案審議では、消費税の増税阻止をかかげて、野田政権への対決姿勢を強める構えです。
消費税率引き上げ法案に反対し、民主党を除名に当たる除籍となった小沢一郎氏らは、きょう夕方、都内で結党議員集会を開くことにしています。
新党には、いまのところ、小沢氏ら衆参両院の49人の国家議員が参加する意向を示しており、小沢氏を代表に選出することを正式に決定したうえで、党名や綱領などを発表することにしています。このうち、綱領については、政権交代で付託された民意に鑑み(かんがみ)、国民の生活が第一の原則を貫き、日本の政治などを一新するなどとしたうえで、自立と共生の理念のもと、国民、地域、国家の主権の確立を目ざすことをかかげる方向で調整しています。
さらに、小沢氏は、集会で次の衆議院選挙や来年の参議院選挙をにらんで、地域政党との連携を模索していくことを念頭に、地域主権、消費税の増税阻止、それに脱原発などを盛り込んだ主要政策のとりまとめを進める考えを表明する見通しです。また、真党きづなと統一会派を組むことや、法案に反対したものの民主党にとどまった鳩山元総理大臣らとも、連携していく方針を確認するもとの見られます。
こうしたなか、消費税率引き上げ法案など、社会保障と税の一体改革の関連法案は、きょうとあさって、参議院本会議で趣旨説明と質疑が行なわれることになっており、参議院に舞台を移して審議が始まります。
政府民主党は、自民公明両党との修正合意に基づいて、衆議院で可決された法案の成立を目ざす方針で、法案は、いまのところ、両党の協力を得て成立する見通しです。ただ、自民公明両党は、法案の修正を求める鳩山氏らの動きを容認する考えを示した野田総理大臣の姿勢を追及するのにくわえ、法案成立後、速やかに衆議院の解散総選挙に踏み切るよう求めることにしています。
小沢氏らが結成する新党も、野田政権への対決姿勢を強める構えで、法案審議では、激しい論戦が行なわれる見通しです。