この夏エルニーニョ現象の可能性
7月11日 5時43分
世界の天候に影響を及ぼすエルニーニョ現象について、気象庁は、この夏のうちに発生する可能性が高いと発表しました。エルニーニョ現象が発生すると、国内では、夏の気温が上がりにくくなることから、厳しい残暑にはならない可能性が出ています。
世界の天候に影響を及ぼすエルニーニョ現象は、南米ペルー沖の赤道付近の東太平洋で、海面の温度は平年よりも高くなる現象です。
気象庁によりますと、「先月、この海域の海面温度は、平年よりも0.5度高くなっているのは観測され、この状態は、冬にかけて続くという予想になり、この夏のうちに、エルニーニョ現象が発生する可能性が高い」と発表しました。
エルニーニョ現象が発生すると、国内では、夏は太平洋高気圧の張り出しが弱まって気温が上がりにくく、秋から冬にかけては気温が高く暖冬になる傾向があるとされています。
最近では、3年前の平成21年夏の初めから、おととしの春にかけて、エルニーニョ現象が発生し、夏は北日本から西日本にかけて気温が低く、日照時間も少なかったほか、冬は全国的に気温が高くなりました。
気象庁は、「このあと、エルニーニョ現象が発生すると、9月は、ここ数年間のように、厳しい残暑にはならない可能性がある」と話しています。