福島 原発事故後初めての海開きへ
7月16日 5時58分
震災と原発事故のあと、すべての海水浴場が閉鎖されていた福島県で、2年ぶりに海開きが行なわれます。
福島県で、ことし唯一オープンする勿来(なこそ)海水浴場です。先月、放射線量の測定が行なわれました。空間線量は1時間あたり、0.06から0.07マイクロシーベルトと健康に問題のないレベルとされ、海水からも放射性物質は、検出されませんでした。
毎年、大勢の観光客でにぎわっていた海水浴場は、去年、震災と原発事故の影響で、閉鎖をよぎなくされました。きょうが2年ぶりの海開きです。
オープンに備えて、設備も再建されました。津波で壊れた監視塔の隣には仮設の塔を建設、砂浜には仮設トイレも設置しました。一方で、浜辺に海の家はありません。万一の津波のときに、避難誘導の妨げになりかねないとされたのです。
「これが、シャワーですか。」「そうです、海のほうにないもんで。」かわりに、海の近くの駐車場にシャワー設備が設けられました。
海開きを控えたきのうは、津波を想定した訓練が行なわれました。「いわき市沿岸に津波警報が発令されました。」「あがってください。」警備を担当する人たちは、拡声器を使って、海岸にいた人たちを高台まで避難誘導しました。「来たお客さまの安全を守るような態勢で、勿来の海岸で安心して泳いでもらおう」
海開きする勿来海水浴場では、毎日2回、放射線量を測定して、結果を公表するということです。