米議会資金洗浄指摘 北陸銀行の名も
7月18日 10時1分
イギリスの大手銀行HSBCグループが犯罪やテロに絡む資金の流れを隠ぺいする、いわゆる「マネーロンダリング」にかかわっていた疑いを指摘する報告書を、アメリカの議会上院がまとめました。こんなかでは、富山市の北陸銀行を通した資金の流れもあると明らかにし、「不自然な取引だ」と指摘しています。
アメリカ議会上院の委員会がまとめた報告書によりますと、HSBCグループは、メキシコの関連会社から麻薬取引の資金を含むとみられる70億ドルを、アメリカの関連会社に送金する、いわゆる「マネーロンダリング」にかかわったり、アメリカが制裁対象にしているイラン関連の資金の決済を行なったりした疑いがある」と指摘しています。
このなかでは、富山市に本店がある北陸銀行に、ロシアの中古車取引に関連する代金とみられる高額の旅行者用小切手が繰り返し持ち込まれ、HSBCの関連会社で、数年のあいだに、総額2億9000万ドル日本円でおよそ230億円が換金されているとも報告されており、「不自然な取引だ」と指摘しています。
HSBCは、求められる法令順守の水準に達しないことがあったとして、謝罪するとともに、法令を担当する責任者の辞任を発表しました。一方、北陸銀行は、「現在、報告書の内容を調べているが、問題はなかったと思っている」と話しています。