振込め詐欺の被害者をデータベース化
7月18日 3時50分
振り込め詐欺の被害が去年を上回るペースで増えるなか、警察庁は、詐欺グループの拠点などから押収した高齢者や実際に被害に遭った人の名簿をデータベース化しました。全国の警察では、これをもとに、今月から個別に注意を呼びかけることにしています。
警察庁によりますと、ことしに入ってからの振り込め詐欺の被害額は、5月までに49億8000万円あまりと、2年連続の増加となった去年の同じ時期より、さらに11パーセント増え、依然、深刻な状態が続いています。
警察庁は、より効果的に注意を呼びかけようと、過去に摘発された振り込め詐欺グループの拠点から押収した、だます相手の電話番号などを記した名簿のデータベース化を進めていたもので、その一部が完成し、今月から全国の警察への提供を始めました。
データは、9万3000人分あり、それぞれの警察が地元の住民を抽出し、警察官などが電話をかけたり、自宅を訪問したりして、個別に注意を呼びかけることが可能だということです。
警察庁によりますと、詐欺グループは、高齢者などの情報を集めた名簿を名簿業者から買ったり、みずから作ったりして、犯行に及んでいるということで、警察庁は、今年度中に、あわせて63万人分の情報をデータベース化し、被害防止に役だてたいとしています。