取引速度1000分の1秒以下
7月17日 7時31分
世界各国の証券取引所が機関投資家のニーズが高い取引の高速化を図るなか、東京証券取引所は、きょうから、システムを増強し、株式の注文から売買が成立するまでの時間を1000分の1秒以下に高速化することになりました。
アメリカやヨーロッパ、アジア各国の証券取引所は、巨額の資金を瞬時に決済し、利益を上げたいという機関投資家の要望にこたえるため、競うように株式の取引の高速化を図っています。
このため、東京証券取引所も、きょうからシステムを大幅に増強して、株式の売買処理の能力をこれまでの2倍に引き上げることになりました。これによって、注文を受け付けてから、売買が成立するまでの時間は、1000分の1秒以下に縮まり、1日に受け付けることができる注文の件数も、これまでより13パーセント増えるということです。
一方、ロンドンやシンガポールなどの海外の取引市場は、東証の新システムより、さらに10倍早い処理速度をすでに実現しています。
ただ、むやみに高速化を急げば、取引の安定性が維持できなくなるおそれがあることから、東証は今後、システムの安定を維持しながら、処理速度の向上を目指したいとしています。