トヨタ 一部の生産を海外へ
7月24日 4時56分
歴史的な円高が続くなか、生産体制の見直しを図ります。トヨタ自動車は、海外向け多目的スポーツ車の一部の生産を福岡県と愛知県の工場からカナダに移す方針を固めました。
このうち、福岡県の工場からカナダに生産を移すのは、トヨタの高級車ブランド「レクサス」の中で海外でもっとも販売台数が多い「RX」の北米向けモデルです。
レクサスブランドの車は、現在、海外向けを含めてほとんどが国内の工場で生産されており、福岡では昨年度1年間におよそ25万台が組み立てられました。
今回の生産の移管は、カナダの工場が再来年の初めに生産能力を増強することにあわせて行なわれるもので、福岡県の工場からおよそ3万台の生産が移る見通しです。
また、愛知県の工場からは年内にも生産を始めるトヨタブランドの「ラブフォー」の新型モデルのうち、ロシア向けの生産がカナダに移されることになっています。
歴史的な円高が続くなかで、トヨタはより市場に近い工場を強化するなど世界的な生産体制の見直しを進めていますが、国内の工場については、技術を維持し開発力を高めるための重要な拠点と位置づけており、今後も雇用を維持し、300万台の生産体制を続けるとしています。