被ばく線量偽装 会社役員が謝罪
7月23日 18時24分
東京電力福島第一原子力発電所の事故の収束作業で、工事を請け負った会社の役員が作業員に対して、被ばく線量を少なく装うよう指示した問題で、指示を出した役員がきょう、記者会見を開き謝罪しました。
この問題は、福島第一原発の事故の収束作業で、工事を請け負っていた設備メンテナンス会社ビルドアップの役員が、去年12月、作業員に対し、身につける線量計に放射線を通しにくい鉛のカバーをして被ばく線量を少なく装うよう、指示していたものです。
きょう、この会社の和田孝社長と佐柄照男役員が郡山(こおりやま)市ないで記者会見を開きました。
「大変なご迷惑をおかけしまして、まことに申し訳ないと思っております。」
このなかで、佐柄役員は、「作業現場の下見をした際、線量計のアラーム音が短い間隔で鳴って、作業員が不安を感じると思ったので、鉛カバーをつけることを自分で考えだ。」と述べました。
そのうえで、作業員の被ばく線量には上限があり、超えた場合は仕事ができないと説明したと明らかにし、「誇張表現があったが、線量を偽装させようとしたわけではない」と述べました。
そして、「これまで、このようなことはやったことがない、いまでは間違った考え方だと思っている」と述べました。