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怪指纹:第三个牺牲品

时间: 2021-08-15    进入日语论坛
核心提示:第三の餌食 最愛の雪子さんを失った川手氏の悲歎が、どれほど深いものであったかは、それから四日の後、雪子さんの葬儀の日に、
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第三の餌食


 最愛の雪子さんを失った川手氏の悲歎が、どれほど深いものであったかは、それから四日の後、雪子さんの葬儀の日に、あのよく(ふと)っていた人が、げっそりと()せて、半白の髪が、更に一層白さを増していたことによっても、十分察することが出来た。
 盛んな通夜が二晩、今日は午前から邸内最後の読経(どきょう)と焼香が行われ、正午頃には雪子さんの(むくろ)を納めた金ピカの葬儀車が、川手家の門内に火葬場への出発を待ち構えていた。玄関前の広場を、モーニングや羽織袴(はおりはかま)の人々が右往左往する中に、宗像博士と小池助手の姿が見えた。雪子さんの保護を依頼されながらこのような結果となったお()び心に、二人は親戚旧知に混って、火葬場まで見送りをするつもりなのだ。
 小池助手はその後、例のアトランチスの奇怪な客の捜索をつづけていたが、今日までのところ、まだその行方(ゆくえ)をつきとめることは出来ないのだ。
 宗像博士は、集っている人々に知合いもなく、手持不沙汰(ぶさた)なままに、金ピカ葬儀車のすぐうしろに(たたず)んで、見るともなくその観音開きの扉を眺めていたが、やがて、何を見つけたのか、博士の顔が(にわ)かに緊張の色をたたえ、葬儀車の扉に顔を着けんばかりに接近して、その黒塗りの表面を凝視し始めた。
「小池君、この(うるし)の表面にハッキリ一つの指紋が現われているんだよ。見たまえ、これだ。君はどう思うね」
 博士が囁くと、小池助手は、指さされた箇所をまじまじと見ていたが、見る見るその顔色が変って行った。
「先生、なんだかあれらしいじゃありませんか。渦巻きが三つあるようですぜ」
「僕にもそう見えるんだ。一つ調べて見よう」
 博士はモーニングの内ポケットから、常に身辺を離さぬ探偵七つ道具の革サックを取出し、その中の小型拡大鏡を開いて、扉の表面に当てた。
 艶々(つやつや)とした黒漆の表面に薄白(よど)んでいる指紋が五倍程に拡大されて、覗き込む二人の目の前に浮上った。
「やっぱりそうだ。靴箆のと全く同じです」
 小池助手が思わず声高に呟いた。
 アア、又してもあのえたいの知れぬお化けの顔が現われたのだ。復讐鬼の執念は、どこまでも離れようとはしないのだ。
「この会葬者の中に、あいつがまぎれ込んでいるんじゃないでしょうか。なんだか、すぐ身辺にあいつがいるような気がして仕方がありません」
 小池助手はキョロキョロと、あたりの人群を見廻しながら、青ざめた顔で囁いた。
「そうかも知れない。だが、あいつがこの中に混っているとしても、僕等には(とて)も見分けられやしないよ。まさかあの目印になる黒眼鏡なんかかけてはいないだろうからね。それに、この指紋は、車がここへ来るまでに着いたと考える方が自然だ。そうだとすると、迚も調べはつきやしないよ。街路で信号待ちの停車をしている間に、自転車乗りの小僧が、うしろから手を触れることだって、度々(たびたび)あるだろうし、誰にも見とがめられぬように、ここへ指紋をつけることなど、訳はないんだからね」
「そう云えばそうですね。しかし、あいつ何の為に、こんなところへ指紋をつけたんでしょう。まさかもう一度死体を盗み出そうというんじゃないでしょうね」
「そんなことが出来るもんか。僕達がこうして見張っているじゃないか。そうじゃないよ。犯人の目的は、ただ僕への挑戦さ。僕が葬儀車の扉に目をつけるだろうと察して、僕に見せつける為に、指紋を()して置いたのさ。なんて芝居気たっぷりな奴だろう」
 宗像博士は事もなげに笑ったが、あとになって考えて見ると、犯人の真意は必ずしもそんな単純なものではなかった。この葬儀車の指紋は、同じ日の午後に起るべき、ある奇怪事の不気味な前兆を意味していたのであった。
 それはさて置き、当日の葬儀は、極めて盛大に(とどこお)りなく行われて行った。葬儀車とそれに従う見送りの人々の十数台の自動車が、川手邸を出発したのが午後一時、電気炉(でんきろ)による火葬、骨上(こつあ)げと順序よく運んで、午後三時には、雪子さんの御霊(みたま)は、もう告別式会場のA斎場に安置されていた。
 事業界に名を知られた川手氏のこと(ゆえ)、告別式参拝者の数も(おびただ)しく、予定の一時間では礼拝(らいはい)しきれない程の混雑であったが、斎場の内陣に整列して、参拝者達に挨拶(あいさつ)を返している家族や親戚旧知の人々の中に、一際(ひときわ)参拝者の注意を()いたのは、最愛の妹に死別して涙も止めあえぬ川手妙子(たえこ)さんの可憐な姿であった。
 妙子さんは故人とは一つ違いのお姉さん、川手氏にとって、今ではたった一人の愛嬢である。顔立ちも雪子さんにそっくりの美人、帽子から、靴下から、何から何まで黒一色の洋装で、ハンカチを目に当てながら、今にもくずおれんばかりの姿は、参拝者達の涙をそそらないではおかなかった。
 予定の四時を過ぎる三十分、やっと参拝者が途切れたので、愈々(いよいよ)引上げようと、人々がざわめき始めた頃、妙子さんも歩き出そうとして一歩前に進んだとき、悲しみに心も乱れていたためか、ヨロヨロとよろめいたかと思うと、バッタリそこへ倒れてしまった。
 それを見ると、人々は彼女が脳貧血を起したものと思い込み、我先(われさき)に側へ駈け寄って、介抱(かいほう)しようとしたが、妙子さんは、傍らにいた親戚の婦人に抱き起され、そのまま自動車に連れ込まれて、別段の事もなく自宅に帰ることができた。
 自宅に帰ると、彼女は何よりも独りきりになって、思う存分泣きたいと思ったので、挨拶もそこそこに、自分の部屋に駈け込んだが、そこに備えてある大きな化粧鏡の前を通りかかる時、ふと我が姿を見ると、右の頬に黒い(すす)のようなものが着いているのに気づいた。
「アラ、こんな顔で、あたし、あの多勢の方に御挨拶していたのかしら」
 と思うと、俄かに恥かしく、そんな際ながら、つい鏡の前に腰かけて見ないではいられなかった。
 鏡に顔を近寄せて、よく見ると、それはただの汚れではなくて、何か人の指の(あと)らしく、細かい指紋が、まるで黒いインキで印刷でもしたように、クッキリと浮き上っていた。
「マア、こんなにハッキリと指の痕がつくなんて、妙だわ」
 と思いながら、つくづくその指紋を眺め入っている内に、妙子さんの顔は、見る見る青ざめて行った。唇からは全く血の気が失せ、二重瞼(ふたえまぶた)の両眼が、飛び出すのではないかと見開かれた。そして「アアア……」という、訳の分らぬ甲高(かんだか)い悲鳴を上げたかと思うと、彼女はそのまま、椅子からくずれ落ちて、絨毯(じゅうたん)の上に倒れ伏してしまった
 その指紋には、三つの渦がお化けのように笑っていたのである。復讐鬼の恐るべき三重渦状紋は、遂に人の顔にまで、そのいやらしい呪いの紋を現わしたのである。
 妙子さんの部屋からの、ただならぬ叫び声に、人々が駈けつけて見ると、彼女は気を失って倒れていた。そして、その頬には、まだ拭われもせず、悪魔の紋章がまざまざと浮上っていたのである。
 だが、騒ぎはそればかりではなかった。丁度その頃、父の川手氏は、まだ居残っている旧知の人達と、客間で話をしていたのだが、シガレットケースを出そうとして、モーニングの内ポケットに手を入れると、そこに全く記憶のない封筒が入っていた。
 オヤッと思って、取出して見ると、どうやら見覚えのある安封筒、封はしてあるが、表には宛名も何もない。それを見たばかりで、もう川手氏の顔色は変っていた。しかし中には手紙が入っているらしい様子、恐ろしいからと云って、見ない訳には行かぬ。
 思い切って封を開けば、案の定、いつもの用紙、態と下手に書いたらしい鉛筆の筆蹟。あいつだ。あいつがまだ執念深くつき(まと)っているのだ。文面には()のような恐ろしい文句が(したた)めてあった。

川手君、どうだね。復讐者の腕前思い知ったかね。だが、本当の復讐はまだこれからだぜ。序幕が()いたばかりさ。ところで二幕目だがね、それももう舞台監督の準備はすっかり整っている。さて、二幕目は姉娘の番だ。はっきり期日を通告して置こう。本月四日の夜だ。その夜、姉娘は妹娘と同じ目に()うのだ。今度の背景はすばらしいぜ。指折り数えて待っているがいい。
それが済むと三幕目だ。三幕目の主役を知っているかね。云うまでもない、君自身さ。真打(しんう)ちの出番は最後に(きま)っているじゃないか。

復讐者より


 この二つの椿事(ちんじ)が重なり合って、川手邸は葬儀の夕べとも思われぬ、一方(ひとかた)ならぬ騒ぎとなった。
 妙子さんは、人々の介抱によって、間もなく意識を取戻したけれど、感情の激動のために発熱して、医師を呼ばなければならなかったし、それに引続いて、葬儀から帰ったばかりの宗像博士が、川手氏の急報を受けて再び駈けつける、警視庁からは中村捜査係長がやって来る。それから川手氏と三人鼎座(ていざ)して、善後策の密議に(ふけ)るという騒ぎであった。
 犯人は恐らくA斎場の式場にまぎれ込んでいたものに違いない。そして、一方では妙子さんの頬に怪指紋の烙印(らくいん)を捺し、一方では川手氏に接近して、その内ポケットに、掏摸(すり)のような手早さで、あの封筒を(すべ)り込ませたものに違いない。
 しかし、妙子さんの頬に指型を押しつけるなんて、いくら何でも普通の場合にできる(わざ)ではない。これはきっと、告別式が終って、妙子さんが倒れた時のどさくさまぎれに、素早く行われたものであろう。すると、その時、場内に居合せたものは、川手氏の親戚旧知の限られた人々のみではなかったか。
 中村警部はそこへ気がつくと、川手氏の記憶や名簿をたよりに、忽ち四十何人の人名表を作り上げ、部下に命じて、その一人一人を訪問し、指紋を取らせることに成功した。それには主人の川手氏は勿論(もちろん)、同家の召使達は漏れなく入っていたし、宗像博士や小池助手の指紋まで集めたのであったが、その中には、三重渦状紋など一つもないことが確められた。
 一方カフェアトランチスに現われた怪人物については、引きつづき宗像研究室の手で捜査が行われていたが、最初小池助手が探り出した事実の外には、何の手掛りも発見されぬままに、一日一日と日がたって行った。

    四天后雪子葬礼的那一天。往日里胖墩墩的呼骤然间消瘦了,那半白的头发变白了一片,由此也可充分想象失去最心爱的雪子的呼是何等的悲哀。
 
    隆重的守夜仪式持续了两个晚上,今天从上午开始举行宅内最后的念经和烧香。中午时,装有雪子遗体的金光闪闪的灵车在川手家的门内等候着出发去火葬场,身穿晨礼服和和服的人们在大门前的广场上东跑西窜,其中也可以看到宗像博士和小池助手的身影。虽然受委托保护雪子,但却落得这种后果。由于这种内疚心,两人打算混在亲朋好友之间送行到火葬场。
 
    小池助手打那以后一直搜索着那个“亚特兰蒂斯”的奇怪客人,但直到今天为止还没有能查明其下落。
 
    宗像博士在这些聚集的人中间也没有一个熟人,实在闲得无聊,他蹲在灵车的后面漫不经心地看着左右对开的门扇,过了一会儿,不知是看到了什么,博士的脸上突然浮出紧张的神色,他几乎要把脸贴在灵车门上似地接近灵车,开始凝视黑漆的表面。
 
    “小池君,这漆的表面有一个清晰的指纹呀。你看,是这个。你是怎么想的?”
 
    博士一嚼咕,小池助手立即盯着看了一会儿被指的地方,看着看着他的脸色也变了。
 
    “先生,不是像那一个吗?旋涡好像有三个呀!”
 
    博士从晨礼服的里兜取出常不离身的侦探全套工具皮套子,打开其中的小型放大镜贴到门的表面。
 
    模模糊糊地留在油亮的黑漆表面的发白指纹被放大了五倍左右,出现在俯身看着的两人面前。
 
    “果然如此。跟鞋拔子上的完全相同。”
 
    小池助手情不自禁地大声啼咕道。
 
    “那个家伙会不会混在这些参加葬礼的人里边呢?总觉得那家伙就在我们身边。”
 
    小池助手一边四下张望着周围的人群一边脸色苍白地呼咕道。
 
    “也许如此。可是,即使那家伙混在人群里我们也无论如何分辨不出来啊,因为他决不会戴着那副成为目标的墨镜吧。再说,这指纹可能是车子来这之前就沾上去了,这样考虑倒要自然一些。如果是这样,那就怎么也查不出了,因为在马路上停车等候信号期间,甚至常常会有骑自行车的伙计,从后面用手摸一下,在这里按上个指纹,做到不受任何人查问,那是轻而易举的嘛。”
 
    “可不是。但那家伙为什么在这种地方按上指纹呢?决不会是想再一次把尸体盗走吧。”
 
    “哪能呢。不是由我们看守着吗?犯人的目的只是向我挑战,他推测我大概会注意灵车的门,所以为了向我显示才按上了指纹。那家伙多装模作样啊!”
 
    宗像博士若无其事地笑了,但后来想想,犯人的真意未必那么单纯。这灵车的指纹是一个即将在同一天下午发生的某桩怪事的前兆。
 
 
 
 
    这姑且不说,当天的葬礼在极其隆重地、顺利地进行。灵车和紧随其后的送行的人们乘坐的十几辆汽车从呼公馆出发时是下午一点。在按顺序进行电炉火葬、拾骨灰后,下午三点雪子的亡魂已经被安置在作告别仪式会场的A祭场了。
 
    因为是企业界闻名的川手家的丧事,所以参拜告别仪式的人很多,以至用预定的一个小时都没有能膜拜完。在排在祭场正殿向参拜者们回礼的亲属和亲朋好友中特别引参拜者注意的,是失去了最亲爱的妹妹而泪如泉涌的川手妙子那可怜的样子。
 
    妙子是与死者只差一岁的姐姐,对川手来说她现在是唯一的爱女了,是个连相貌也与雪子长得一模一样的美人。她身穿西装,从帽子到袜子什么都是一色黑。一副把手帕捂在眼上、眼看就要无力倒下的样子怎能不引参拜者们流泪呢!
 
    预定四点结束的参拜仪式,超过了半小时才中断,人们开始乱哄哄地准备回去。就在妙子也想挪开脚步向前跨一步时,大概是因为过于悲伤而心绪纷乱的缘故,她摇摇晃晃地打了几下踉跄,旋即突然倒在那里了。
 
    一看到这情景,人们以为她发生了脑贫血,争先恐后地跑上去想护理她,但妙子被身旁的一位女亲戚抱起后径直带进汽车回到了自己家里,并没有发生什么异常情况。
 
    一回到自己家里,她就想尽情地哭一场,所以寒暄几句就跑回自己房间去了。当她通过设置在那里的大镜子前面时,突然照了一下自己的容貌,发觉右须沾着黑煤烟一样的东西。
 
    “哎呀,我是用这副脸跟许多人说话的吗?”
 
    这么一想,她忽然害羞起来,尽管是在那种时候,也身不由己地坐在镜子前面照起来。
 
    将脸靠近镜子仔细一照,那不只是污点,好像是人的指痕,细细的指纹像是用黑油墨印刷上去似地十分清晰。
 
    “哎呀,好奇怪呀,怎么这么清楚地沾着指痕呢!”
 
    就在一边思忖一边凝视着那指纹的过程中,妙子的脸色苍白起来,嘴唇上完全失去了血色,双眼皮的两眼睁得大大的,仿佛就要迸出来似的。她刚“啊、啊、啊、啊……”地莫明其妙地尖叫几声,随即就从椅子上瘫了下来,跌倒在地毯上。
 
    在那指纹上,三个旋涡像妖怪一样狂笑着。那复仇狂的可怕的三重涡状纹终于在人的脸上都现出了那可增可咒的纹路。
 
 
 
 
    人们听到从妙子房间里传来的非同一般的声音,跑去一看,只见她昏倒在屋里,那脸颊上还没有被抹掉的恶魔的指纹清晰可见。
 
    但混乱还不光如此。就在那时,父亲呼在客厅里跟还没有走的老朋友们在说话,当他想掏出雪茄烟盒把手伸进里兜时,触到了里面的一封完全记不起来的信。
 
    他愣了一下,取出一看,是一个好像见过的廉价信封,信口虽然封住了,但正面连收信人姓名都没有。只是见到这信封,川手的脸色就已经变了。里面像是装着信,尽管害怕也不能不看。
 
    狠狠心拆开一看,果然还是上次的信纸、像是故意写得蹩脚的铅笔笔迹。是那家伙!是那家伙死命纠缠着!纸面上写着如下可怕的字句:
 
    川手君,怎么样?知道了复仇者的厉害了吧?可是,真正的复仇在后面呢!只是拉开了序幕而已。关于第二幕,舞台的导演也已经完全准备就绪。第二幕轮到你的大女儿了。把日期清楚地告诉你吧,是本月十四日晚上。那天晚上你大女儿将遭到与你二女儿相同的不幸。这次的背景可好极了,你扳着手指等待吧!这一完就是第三幕。你知道第三幕的主角吗?不用说那是你自己。演大轴主的不都是最后出场的吗?
 
    复仇者上
 
    由于这两起奇祸赶在一起,川手公馆一片混乱,使人不觉得像是在葬礼的傍晚。
 
    妙子在人们的护理下不久恢复了意识,但由于感情激昂而发起烧来,不得不叫了医生。刚参加葬礼回去的宗像博士接到川手的紧急报告后又立即赶来。从警视厅那儿来了中村侦查股长。随后与川手三人对坐,专心致志地秘密商议着善后措施。
 
    犯人大概一定混在A祭场的会场中,一方面在妙子的脸颊上按上了怪指纹,另一方面又接近川手,如扒手一样敏捷地将信塞进了他的兜里。
 
    可是,不管怎么说,一般是很难在妙子的脸上按上指纹的,这一定是告别仪式结束后趁妙子跌倒时的混乱时机迅速按上的。这么说来,当时在场内的不只是有限的几个};呼的亲戚朋友吗?
 
    中村警部一发觉这点,立即根据川手的记忆和名簿造好了一张四十多人的人名表,随后命令部下访问了其中的每一个人,成功地取得了他们的指纹。这里面不用说有主人川手的,连该公馆仆人们的也无一遗漏,甚至也收集了宗像博士和小池助手的指纹,但结果证实其中没有一个是三重涡状纹。
 
    另一方面,关于出现在“亚特兰蒂斯”咖啡馆里的怪人物,虽然宗像研究室的人继续进行了侦查,但除了最初小池助手所探听出的事实以外就再也没有发现任何线索了。时间在一天天地流逝。
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