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美女入門237

时间: 2019-08-23    进入日语论坛
核心提示:真夏の悲劇美人というのはディティールに凝る人だということを、最近、私はしみじみと感じる。夏がやってきた。素足の季節だ。私
(单词翻译:双击或拖选)
真夏の悲劇

美人というのはディティールに凝る人だということを、最近、私はしみじみと感じる。
夏がやってきた。素足の季節だ。私はすごくイヤ。私は足が太い。これはもうあきらめている。世間は、というよりも男の人は、足の太い女は許してくれるけれども、足の汚い女は許してくれないようなところがある。
私は夏が近づくと、いつもアリとキリギリスの話を思い出すのである。冬の間、タイツやソックスをはくのをいいことに、足の手入れを怠けていた私はさしずめキリギリス。そしてアリのように、真冬もせっせと足の手入れをしていた女の人が、夏は勝つのですね。
みんなで焼肉屋に行くことになった。あそこは座敷だったワと、すぐさまそういう計算をするのが私の悲しいところである。
居酒屋とか焼肉屋の座敷で、みんなでわいわいやっている時というのは、ぎっちり座るから、女の人のディティールに否が応でも目がいってしまう。
ふだんだったら目にすることのないカカトが、すぐそこにあるのですね。
私は自分のカカトを見た。いつもおざなりに、お風呂上がりクリームを塗るくらいなので白くヒビ割れているじゃないか。カサカサしている。こんなシロモノを男の人に見せてはいけないと、私はソックスを持参した。
こういうとこってイヤね。こんなに気がまわるぐらいなら、ちゃんとお手入れすべきだよね。
お座敷に座る女は私以外は二人、どっちもパンツ姿だが、足はちゃんと素足であった。私は隣に座った友だちの足を見た。綺麗《きれい》にペディキュアされているし、カカトもきれい。彼女はもてる人だから、恋人がいつもいる。きっと映画の『ナインハーフ』みたいに、男の人がこのカカトをなめたり、噛《か》んだりするんだろうなア……と、ついエッチなことを考えた。私なんか、そんなことをされると困るわ。カサカサしてるから舌にひっかかっちゃうかも、と想像して、私は顔を赤らめた。
本当に一日も早くネイルサロンに行って、ペディキュアしてもらわなくっちゃ。いつも姑息《こそく》なソックス女じゃ悲しいわい。やっぱり男の人がムラムラするのって、こういう生カカト、生ヒジを見た時に違いない。
とにかく私のコンプレックスは足に集中している。もうちょっと前まで、ムダ毛という大問題も抱えていた。若い時は、男の人に急にそういうことを誘われる、という素敵なこともあったが、ムダ毛のことを考えてお断りしたというケースも多々あった。
これは以前お話ししたと思うが、明日からグアムに行くという夜、ムダ毛取りクリームを買ってきて、真夜中に塗り始めたことがある。ここが私のだらしないところであるが、最初から説明書をちゃんと読まないところに、悲劇のモトはあった。
説明書にはこう記されていた。
「五分たってチューインガム状になったところで毛足にそってさっとはがしてください」
チューインガム状だって! もう遅いよ。クリームは私の足の上で、石膏《せつこう》状に、カチンカチンに固まっている。叩《たた》くと、ピンと音がする。これをどうしろっていうんだ。金ヅチでも持ってこなきゃ割れないぞ。
私はキッチンから包丁を持ってきて、柄のところで叩いた。少しヒビができた。少しずつ割って、はがしていく。その痛いこと、痛いこと。毛にそって血が流れていく。
わーん、どうしよう。もう一時を過ぎている。明日は、朝の七時に家を出て成田に行かなきゃならないのに、私の足は石膏の像みたいだ。
格闘三時間かけ、私はそれを割ってはがした。グアムの海で、真っ赤に腫《は》れた私の足は、そりゃあみじめだった。
大人になり、お金が出来てまずしたことはエステでやる脱毛ですね。まだレーザー脱毛が出来ていなかった頃で、一本一本、電流を通すやつだ。ものすごくお金と時間がかかった。両足と両脇で、三年間はかかったんじゃないだろうか。
そして私の足は、一応つるつるになったのであるが、これに油断してついいろんなことがおろそかになったのですね。ま、いいか。私はもう年増になったので、生アシはパンツのときくらいであろう。ふだんはメッシュでごまかそうと、私は心を決めた。
このところ靴をやたら買いまくっている。服も買うが靴も買う。皆さんおわかりのように、今年は靴がガラッと変わった。ヒールが細くないと、すべてのことが台なしになってしまう。私はわが家の靴箱を開けた。私はすっごく靴を持っているが、おととしも昨年のも、みんなヒールが太いのだ。今年のとまるで違う。いっそのこと、全部とっかえたいくらいだ。テツオに相談したら、
「一応とっといたら、きっと三年後くらいにまたそのヒールが流行《はや》るかもしれないよ」
でも、そんなことは起こりそうもない。足デカの私は、細いつま先のパンプスがきつくてきつくて、いつも同じのばかりはいている。新しいのは慣れるまで、拷問の日々だ。
夏は本当に足で苦労する。しかし、そんな苦労は絶対に知られてはいけないのだ
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