返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

糸井重里の萬流コピー塾84

时间: 2019-11-08    进入日语论坛
核心提示:今回は新方式で採点 雑種犬シロの人気を高めるコピーというのが課題であった。今週は、相好をくずして稽古ができる。塾生諸君の
(单词翻译:双击或拖选)
 今回は新方式で採点

 雑種犬シロの人気を高めるコピーというのが課題であった。
今週は、相好をくずして稽古ができる。塾生諸君の作品が、総じて、出来が良いからである。
常連も、見学者も、休みがちの塾生も、みんな良かった。
こう言っちゃミもフタもないが、極端なことを言うと、落とすのがない。つまらないものでも、それなりの味わいがあるのである。
「生類あわれみの令」の影響はいまでも町民の深層に残っているのであろうか。どのコピーも、雑種のシロを応援する気分がある。ヒネクレた言い方をしているのも、ブラックなやつもあったが、おおむね「シロを嫌っていない」というところでは、一致しているのだ。
こういう週は、せっかくだからキビシクする。
いつもだと「萬流」ならではの選び方で、「広告」としては適当でないものまで同じようにホメているが、今回にかぎっては「そのコピーが、広告になっているか否か」について○×△で採点する。松・竹・梅・毒の他に、本来の「コピー」の力が問われるわけだ。いずれ、|遠い《ヽヽ》将来は、毒以外についてはすべて○になることが望ましい。
まずは、畜犬業の、
・石川越子『血統書付のペットを売っているわが家の飼犬は雑種です』(梅) ○。事実で訴求するという正攻法ではあった。
シロの庶民性を、いろんな角度から書いたものが多かったのだが、やはり「犬を読む」ことに優れたものが残る。
・吉沢岩男『彼のいいところは、ものを良く噛んで食べるところです』(梅) △。
・橋本光司『この前のキャラメル、まだ覚えてたのか』(梅) △。
・川村敬一『一吠えした後の一パイ、庶民の喜びっつうのかな』(梅) △。
・佐藤良明『持ち帰った給食のパンをいつも残さずたべたっけ』(梅) △。
・大庭範子『庶犬』(梅) ○。
・高木信子・丹治亘博『無印良犬』(梅) ○。ただし、同巧多数。抽選で、この二人にした。
・加野典子『ふっふ、無頼の徒さ』(梅) ○。
・井口順子『せめてお名前を……シロです』(梅) ○。
・三好祐一『ヘイ! ねぇちゃん、パンツが見えてるぜ』(梅) ×。
・中西昌人『腹が減るなら、ついてきな』(梅) ○。これはあくまでも、シロ自身のセリフと考えないとつまらない。
・岩本なおみ『ダンボールに生まれ、ダンボールに死ぬ一生』(梅) △。
・皆川則之『「小銭じゃ動かん」と言いながら、シロは片目をつぶった』(梅) △。
・加藤秀広『何に生まれるかより、どう生きるかだと思うね』(梅) ○。
・北川和則『エヘヘヘ、どうもどうも』(梅) ×。同巧あり。
・手塚功『うれしいシロです』(梅) ○。省エネで得点。
・渡辺匡『シロが、脱いだ』(毒) ○。そうだ。脱げば人気があがるのだ、たぶん。
・小林井秀雄『遠吠えするかわりに、でけぇ声で笑っていたら追い出されちゃった』(竹) ×。名取は疲れることを知らない。
・津寺利嗣雄『生きる』(梅) ○。あっ、津寺が名取になっちまった。名取第二号の津寺にも、家元の「里」を与えて、津寺利嗣雄里という萬名を授ける。喜びなさい。
・高橋一裕『帰るか夕日だ』(松) ○。「自由犬」だとか「庶民犬」だとか「悪友犬」「渡世犬」などというイメージが、ここに全部入っている。
こうして読んでいくと、「フーテンの寅さん」の人気の秘密がわかるような気がしてくる。○×△印については、要するに、「エッセイ」と「コピー」の違いを示したものだと思ってくれればよいわけで、(松)は、好エッセイであり良コピーであるということになる。あくまでも、広告の課題は「人気を高める」という依頼なのだから、それを尊重してほしいことはほしい。
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%