日语童话故事 日语笑话 日语文章阅读 日语新闻 300篇精选中日文对照阅读 日语励志名言 日本作家简介 三行情书 緋色の研究(血字的研究) 四つの署名(四签名) バスカービル家の犬(巴斯克威尔的猎犬) 恐怖の谷(恐怖谷) シャーロック・ホームズの冒険(冒险史) シャーロック・ホームズの回想(回忆录) ホームズの生還 シャーロック・ホームズ(归来记) 鴨川食堂(鸭川食堂) ABC殺人事件(ABC谋杀案) 三体 失われた世界(失落的世界) 日语精彩阅读 日文函电实例 精彩日文晨读 日语阅读短文 日本名家名篇 日剧台词脚本 《论语》中日对照详解 中日对照阅读 日文古典名著 名作のあらすじ 商务日语写作模版 日本民间故事 日语误用例解 日语文章书写要点 日本中小学生作文集 中国百科(日语版) 面接官によく聞かれる33の質問 日语随笔 天声人语 宮沢賢治童話集 日语随笔集 日本語常用文例 日语泛读资料 美しい言葉 日本の昔話 日语作文范文 从日本中小学课本学日文 世界童话寓言日文版 一个日本人的趣味旅行 《孟子》中日对照 魯迅作品集(日本語) 世界の昔話 初级作文 生活场境日语 時候の挨拶 グリム童話 成語故事 日语现代诗 お手紙文例集 川柳 小川未明童話集 ハリー・ポッター 新古今和歌集 ラヴレター 情书 風が強く吹いている强风吹拂
返回首页
当前位置: 首页 »日语阅读 » 日本名家名篇 » 作品合集 » 正文

世界昔ばなし23

时间: 2020-02-13    进入日语论坛
核心提示:ルンペルシュティルツヒェン国中が飢饉に見舞われて、小麦は育たないし、だれもかれもが貧乏になったことがあった。水車屋は仕事
(单词翻译:双击或拖选)
ルンペルシュティルツヒェン                                                              

国中が飢饉に見舞われて、小麦は育たないし、だれもかれもが貧乏になったことがあった。
水車屋は仕事がないし、暮らしは貧乏のどん底、どうにかしてお金を稼ぐ方法はないものかと考えていた。
そこへ、王さまが通りかかって、
「おい、水車屋、ずいぶんしょげてるな」って。
「なんの、元気そのもの。わしには、藁を金に紡ぐことのできる娘がいるんでさあ。なんで、くよくよなんぞするものかね」
そう水車屋が答えると、王さまはいった。
「なんだと、藁を金に紡げる娘だと」
「そう、そうなんでさあ」
「その娘を、ちょっと呼んでこい」
そこで、娘は呼ばれた。
「さて、かわいい娘さん、父さんは、おまえが藁を金に紡ぐことができると言っているぞ」
父親は娘に、何もいうな、と目くばせした。で、王さまはつづけた。
「いっしょに来なさい。もし、おまえが藁を金に紡いだら、わしの妻にしよう」
そんなわけで、娘はいっしょに行くことになった。
王さまは娘をお城に連れていくと、夜は小さな部屋に入れた。そこには藁がいっぱい詰まっていた。
王さまはいった。
「ほら、糸車だ。そこに腰かけて、藁をみんな金に紡ぐのだ」
娘は、そんなことはできないわ、といいかけたけれど、王さまはもう部屋を出ていってしまった。
娘は藁でいっぱいの部屋にへたりこんで、もうどうしてよいか、わからなかった。
「いったい私は、なにをすればいいの。父さんはなぜこんなことを。ああ、藁を金に紡ぐなんて、どうやったらいいの」
娘は泣きだした。
その時、ドアにほんのちょっと裂け目ができて、小さな小人が入ってきた。ほんとうに小さな小人がね。
「ねえ、なにを泣いてるんだい」
娘は、はじめ小人なんか目に入らなかったけれど、やがて赤いとんがり帽子の小人に気がついて、いった。
「まあ、なにを泣いてるかですって。この部屋いっぱいの藁を金に紡がなくちゃならないのよ。どうすりゃいいんだかわからないっていうのに。そんなこと、私にはできない、できやしないの。でも、これをしないと、王さまに首を切られるのよ。いったからには、王さまはきっとそうするわ」
「なんだ、そんなことなら心配ないさ」
と小人はいった。
「なにをくれる? おいらがそれをしてやったら。こいつを金に紡いだら、なにをくれるんだい」
「そうね、私があんたにあげられるもの? ここに父さんからもらったネックレスがあるわ。これをあげるわ。これでいい?」
「よし、そいつをよこせ」
そういうと、小人は腰をかけて紡ぎはじめた。
ブンブン、ブンブン、ブンブンと糸車は回った。どんどん、どんどんと。
みるみる最初の糸巻きはいっぱいになって、二つ目を紡いで、三つ目も四つ目もつぎつぎ紡いで、とうとう藁はみんな紡ぎ上がって、純金になった。そして、小人は姿を消した。
つぎの朝、王さまは、水車屋の言ったことがほんとうかどうか確かめようとやってきた。
いった通りだった。ドアを開けると、糸車の前で娘がすることもなく座っていて、藁はすっかり紡がれて、部屋の隅には金を巻いた糸巻きがおいてあった。
「おお、でかしたぞ」
王さまは、どぎもを抜かれていった。
ところが、王さまはもっと金が欲しくなって、いった。
「わしはおまえを妻にするつもりだ。そうすればおまえは王妃だ。だがわしにはまだ藁でいっぱいの部屋がある。もう一度それを紡ぐのだ。それをやりとげたら、なにもかもめでたしだ。だが、できなかったら、まえにもいったように、首をはねさせる」
そして王さまはその部屋を閉めると、藁のいっぱいつまった別の部屋へと娘を連れていった。そこには、最初の部屋よりもっとたくさんの藁があった。
王さまはいった。
「さあ、座れ、紡ぐのだ」
そこで娘は、仕方なく糸車の前に座って、仕事にとりかかろうとしたけれど、
「こんなこと、人間わざじゃないわ。王さまはなにを思っているのかしら」
といいながら、座りこんで泣きじゃくった。
「ああ、首を切られるわ」
その時、ドアがまた開いて、あの小人が入ってきた。
「なにを泣いているの」って。
「見てちょうだい。この部屋のこんなにたくさんの藁、これを私はみんな金に紡がなくちゃならないの。それもあしたの朝までによ。もしできないと、首を切られるわ」
「なんだ、そんなことか。首を切られるだって。あんた、どうするつもりだね。だめ、だめ。できっこない。ごらん、おいらが、またみんな紡いでやるよ。その代わり、なにをくれる? くれなきゃ、やらないぜ」
「いいわ、私、まだ金の指輪を持ってるわ。これをあげるわ」そう娘はいった。
「よし、よこせ。大事にするぜ」
小人は指輪を受取ると、糸車の前に座って紡ぎはじめた。
糸車は回った。ブンブン、ブンブン、ブンブンと。糸巻きはどんどん巻きあがって、またひと巻き、またひと巻き。とうとう部屋が空っぽになった。
「さあ、これで、安心して眠れるな。おいらは帰るぜ」と小人はいった。
つぎの朝、王さまがやって来て、娘がまた藁をすっかり紡ぎ上げているのを見届けた。
(どうして、こんなことができるんだ、だが、この娘にもっと稼がせよう。娘をもっと大きな部屋に入れて、もう一度、紡がせてみよう)
と王さまは思った。
「さあ、こっちへ来い。おまえはほんとうに見事に紡いだ。だが、もっとたくさん藁の詰まった大きな部屋がある。これだけできたんだから、今度だってできるだろう」
王さまはそういうと、ドアを閉めた。娘はまたその場にへたりこんで泣きじゃくった。
「ああ、あの小人が来て、助けてくれないかしら。でももう小人にあげるものが、なにもない。ネックレスはもうやっちゃったし、指輪だって。もう小人にやるものが、なんにもないんだわ。なんにも」
そういって娘は泣いた。
すると、その時、小人がまたやってきて、
「娘さん、なにを泣いているんだい」って。
「この藁をみんな金に紡がなくちゃならないの。そんなこと、できないわ」
「なんだ、そんなことか。またおいらが紡いでやるさ」と小人はいった。
「ええ、あんたはよくやってくれるわ。でも、私にはもう……、あんたにあげるものがないの。だって、あんた、なにかあげなきゃ、やってくれないでしょ」
「そうさ。くれなきゃ、やらないさ。くれるなら、おいら喜んで手伝うけどさ」
「ええ、でも私には、もうなにもないのよ」
「なあ、ちょっと考えてみろよ。あんたがお妃になって子どもが生まれりゃ、その子をくれたっていいんだぜ」
不安のあまり、そう、娘はどうしようもなく不安だったものだから、いったのさ。
「ええ、いいわ。そうしましょう」
そして、娘は思った。
「これでなんとか私の首はつながるわ」
その通りだった。小人は娘のためにまた紡ぐと、
「子どもが生まれたら、来るからな」
といって姿を消した。
娘は考えたのさ。
「王妃になれるかどうかだって、わかりゃしないわ。それにずっと先の話だもの」
さて、王さまは娘の仕事ぶりを見にやって来た。ドアを開けて、また藁くず一本残さずに紡ぎ上げられているのを見ると、大喜びでいった。
「でかしたぞ。娘さん、おまえは私の妻だ。王妃になるのだ」
王さまは召使いを呼びつけると、三つの部屋の糸巻きをみんな宝物庫に運ばせた。そこには、王さまの宝物がみんなしまってあった。
華やかな結婚式が祝われた。お妃になった娘はとても幸せに楽しく暮らして、一年たつと赤ちゃんが生まれた。王さまもお妃もどれほど幸せだったことか。
ところが、赤ちゃんが生まれて四週間たった、なにもかもうまくいっていたある天気のいい日に、あの小人がやって来て、いった。
「お妃さま、おいらとの約束、覚えているね」
お妃はたまげてしまった。
「いったい、なにが望みなの」
「そうとも、あんたはおいらが藁を紡げば、子どもをくれると約束したね」
「まあ、ほんの冗談のつもりだったのよ」
とお妃はいった。
「だめだ。冗談じゃないぜ。おいらはあんたの子をもらう。約束だからな」
お妃は泣いた。——かわいい子、おまえを小人になんかやるもんですか。なにをされるかわからないもの——。
それからお妃はいった。
「ああ、そんなことはしないで! わかった? だめよ! この子を私から取りあげないで!」
そうやって、なんどもなんども頼んだ。すると、小人はいった。
「なんだって? 取り上げるなだと。なら、こうしよう。三日だけ待ってやろう。もしこの三日の間においらの名前がわかったら、子どもは許してやる」
「わかったわ。必ずさぐり出してみせるわ」
すると、小人はまた姿を消した。
お妃は国中に使いを出して、小人の名前を調べさせた。
小人は、次の日もやって来て、いった。
「おいらの名前がわかったかい」
「ええ、カスパールでしょう」
とお妃はいった。
「いや」
「バルツァー?」
「いいや」
「クリシャンでしょう?」
「ちがう」と小人がいった。
「ああ、いったい、おまえはなんて名前なの」
「さてと、またあした来る。おいらがなんて名前か、よく考えとけよ」
そう小人はいった。
お妃は、もう一度、けらいというけらいに命じて、国中くまなく小人の名前を探らせた。
小人は次の日、またやって来てたずねた。
「おいらの名前がわかったかい」
「ええと、コールでしょ。ヴィルヘルム? ヨッヒェン?」
「ちがう。そんな名前じゃない。みんなちがう。さあ、あと一日だ。よく考えな」
そこでお妃は、またけらいたちをつかわして、けらいたちはそこいら中、捜し回って、お妃はひたすら待っていた。
その晩も遅くなって、戻ってきた一人が小声でいった。
「お妃さま、耳よりな話を聞きました。夜になってのことです。この国の果ての森の入口あたりで、月明りに照らし出されたほんとうに小っちゃなやつに会いました。そいつは火の回りを片足ではね回り、だんだん興奮して何度も歌いました。やつは、なんて歌ったと思いますか」
♪きょうはパン焼き、あしたは酒づくり
あさって、妃の子どもはおれのもの
ああー、なんて、すばらしい
おいらは、ルンペルシュティルツヒェン!
「なんですって。なんて? ねえ、あいつの名前はなんなの?!」
とお妃は言った。
「ええ、やつは、“ルンペルシュティルツヒェン”といってました」
「それは、あの小人にちがいないわ。やっと、あいつのしっぽをつかんだわ」
つぎの日、小人はまたやって来て、いった。
「さあて、おいらの名前がわかったかな」
「いいえ、よくわからないわ。あんたは、ハインツでしょ」
「ちがう」と小人はいった。
「クルツね」
「ちがう」
「ハンスでしょ」
「ちがう」
「フランツ?」
「いいや」と小人はいった。
「ええと、ちょっと待ってね。思い出してみるわ。あんたは、あんたの名前は、ルンペルシュティルツヒェン!」
すると、小人は頭が火のように赤くなって、
「悪魔のやろうが、教えたな」
というなり、自分の片足を高くひっぱり上げ、もう一方の足をどんとけりつけた拍子、床を突き破って落ちて、自分で自分を引き裂いた。
そして、お妃は自分の子を手放さずにすんだし、小人は死んで、二度と姿を見せなかったんだって。
                                                                     (高津) 
轻松学日语,快乐背单词(免费在线日语单词学习)---点击进入
顶一下
(0)
0%
踩一下
(0)
0%