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花の百名山36

时间: 2020-06-26    进入日语论坛
核心提示:礼文岳  レブンソウ(マメ科) 礼文には、札幌の|丘珠《おかだま》から飛んで先ず利尻に。鴛泊港まで車を走らせて船でわたっ
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礼文岳  レブンソウ(マメ科)  
 
 礼文には、札幌の|丘珠《おかだま》から飛んで先ず利尻に。鴛泊港まで車を走らせて船でわたった。
飛行場から見る利尻山は、透き通るばかりの北の青空を鋭三角形に切取っていて、その紺青の姿の秀麗さに、明日はこの足で登ることができるのだとうれしかった。礼文の礼文岳はその準備登山のつもりだったが、前日夕張岳に登っていたから、むしろ礼文は、全島を埋めて三百種類の高山植物があるという評判にひかれていた。三十分足らずの乗船で、香深港に着き、民宿に荷物をおいて先ず礼文岳に。東海岸の起登臼から登った。
利尻では晴れていた空が、わずか八キロしか離れていないのに、トドマツやダケカンバの混生する山腹をまくうちにすっかり曇って、小雨さえ降り出してしまった。
一時間半ばかりして樹林帯を抜けると、一面の這松帯となり、霧が去来して傘を持つ手先が痛いように冷たい。
待望の高山植物は、マイヅルソウやガンコウランやコケモモなど、方々で見馴れたものばかりで、林の下草にはツタウルシが地を被わんばかりに茂っていた。案内の町役場の高橋氏が、高山植物は高いところより低いところの方が多いのですと言われた。
利尻と礼文は、共に那須火山帯に属しているけれど、利尻が島全体で、いかにも火山らしい急峻な独立峰を形づくっているのに、礼文は、礼文岳につづく三、四百メートルの山々が連なり、浸蝕の進んだ老年期の火山の姿を示し、島全体が一つの台地のようである。
周辺は|鰊《にしん》の豊漁に恵まれて早くから漁場が発達し、アイヌも大ぜいいたけれど、文化年間の天然痘の流行で激減したという。日本の最北の島ではあるけれど、対馬暖流にかこまれていてしのぎやすく、冬の最低気温も旭川や帯広よりは十五度もあたたかい。海沿いの地には、到るところに数千年前からの遺蹟があり、土器や石器、金属器が発掘されている。
礼文岳の樹林帯が、利尻にくらべてずっと若い木々であるのは、開拓が進んでいるせいであろうか。霧が多く、風が強くて育たないのか。礼文岳を下りきって、桃岩に向かう道の斜面にハマエンドウかと見える赤紫の花を見た。エンドウよりはレンゲに似て、もっと厚手でたくましい。図鑑で知ったがレブンソウであるらしい。群れをなして砂礫の崖をいろどっている。いかにも風当りの強いところを避けて、安住の地を得ている感じである。
花が好き、高山植物の花を見たいなどと言っても、私などはいつも図鑑と首っぴき、花にくわしいひとから、その名を教えてもらうのが精一ぱいの花とのつきあいかたである。すでにその花は大ぜいのひとびとによって発見され、名がついている。しかし、はじめて見る花は、つねに自分にとっての新らしい出あいであり、自分のいのちがその花に添って伸びひろがってゆくのを感じる。
ずっと昔、植物同好会に入っていて、結婚してからも、よく牧野富太郎氏のあとをついて武蔵野の丘々を歩いた。先生はお幾つ位であったのだろうか。思いがけない花を見つけられた時など、子供のように息を弾ませ、その名を呼びながら、小走りに駆けよっていかれた。先生のみずみずしい御命は、多分野の花々から、絶えず生き生きと注がれたものではなかったろうか。
桃岩は、まだアイヌのひとびとが、この土地の主要な住人であった十七世紀の頃、香深井のアイヌと、侵攻して来た磯谷アイヌが、攻防の血戦に凄惨な死闘を展開したあとであるという。
夕闇迫るそのあたり、二、三百メートルの細径をゆきつもどりつしただけで、シシウド、チシマフウロ、エゾタカネナデシコ、イブキトラノオ、イワオウギ、ミヤマキンポウゲ、エゾスカシユリ、ミヤマハタザオ、エゾオトギリなどの花々を見た。足許の低いところには、ウメバチソウやミヤマオダマキもあり、もっとも多いのはレブンソウとエゾヨツバシオガマである。大きな岩塊であるこの桃岩は、農耕にも植林にも酪農にもむかず、将来長く高山植物の楽園となって、多くのひとびとをたのしませてもらいたいと思った。
翌朝、利尻にたつ前に、西部海岸から砂丘と湖沼地帯の北部にゆき、入り組む海岸線の美しさと、路傍の花々に圧倒された。桃岩と同じように本州では二、三千メートルのところに咲くものが、道ばたの到るところにある。ユウバリソウより少し大きいウルップソウもあった。
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