それでもロンは、それから数日というもの、ヴォルデモートに関する軽口かるくちを叩たたかないように気をつけた。それ以後はウィーズリー夫人の癇かん癪しゃく玉だまが破裂はれつすることもなく、土曜日の朝が明けた。だが、朝食のとき、おばさんはとてもぴりぴりしているように見えた。ビルはフラーと一いっ緒しょに家に残ることになっていたが(ハーマイオニーとジニーは大喜びだった)、テーブルの向かい側から、ぎっしり詰まった巾きん着ちゃくをハリーに渡した。
「僕のは?」ロンが目を見み張はって、すぐさま尋たずねた。
「ばーか、これはもともとハリーの物だ」ビルが言った。
「ハリー、君の金庫から出してきておいたよ。なにしろこのごろは、金かねを下ろそうとすると、一般の客なら五時間はかかる。小鬼ゴブリンがそれだけ警けい戒かい措そ置ちを厳きびしくしているんだよ。二日前も、アーキー・フィルポットが『潔白けっぱく検けん査さ棒ぼう』を突っ込まれて……まあ、とにかく、こうするほうが簡単かんたんなんだから」
「ありがとう、ビル」ハリーは礼を言って巾着をポケットに入れた。
「このいひとはいつも思いやりがありまーす」
フラーはビルの鼻はなを撫なでながら、うっとりと優やさしい声で言った。ジニーがフラーの陰かげで、コーンフレークスの皿に吐はくまねをした。ハリーはコーンフレークスに咽むせ、ロンがその背中をトントンと叩いた。
不过,在后来的几天里,罗恩变得很小心,再也不敢随便乱说伏地魔的事了。一直到星期六早晨,韦斯莱夫人没有再发火,但吃早饭时她显得非常紧张。比尔留在家里陪芙蓉(这使赫敏和金妮大感庆幸),他隔着桌子递给哈利一只满满的钱袋。
“我的呢?”罗恩立刻问道,眼睛睁得大大的。
“这都是哈利的,你这傻瓜。”比尔说,“哈利,我替你从保险库里取出来的,目前小妖精们加强了保安,戒备森严,普通人取钱要花大约五个小时。两天前,阿基。菲尔坡特把一根诚实探测器插在他的……唉,信不信由你,那样子更方便些。”
“谢谢你,比尔。”哈利说着把钱装进了口袋。
“他总是这么体贴周到。”芙蓉含情脉脉地低语道,一边抚摸着比尔的鼻子。她身后的金妮对着碗里的麦片做呕吐状。哈利被玉米片呛住了,罗恩使劲拍着他的后背。