2020-08-30 「──早いな。もう到着したか」 斡由《あつゆ》は雲海の上...
2020-08-30 「ふうん」 六太の声には力がない。驪媚はせつなく横を向い...
2020-08-30 ──だが、と驪媚の主《あるじ》は言った。「諸侯の好き勝...
2020-08-30 特にすることもないので、六太《ろくた》は広大な城内をぶ...
2020-08-30 「まったく、涙が出るような話だ」 帷湍《いたん》は紙面の...
2020-08-30 宰輔《さいほ》誘拐の報は関弓《かんきゅう》を騒然とさせ...
2020-08-30 戦いがある、という噂《うわさ》は速やかに城下に広がった...
2020-08-30 ──その小さな国の空気は清かった。時に血で血を洗う世、...
2020-08-30 六太《ろくた》はとぼとぼと牢《ろう》に帰る。中では驪媚...
2020-08-30 吹き渡る風が水の匂いを含んでいる。六太《ろくた》は頑朴...
2020-08-30 「別段、罵られて気になるわけではないが」 帷湍は肩を落と...
2020-08-30 帷湍《いたん》は足音高く王の居室に入り、のほほんと榻《...
2020-08-30 件《くだん》の元州《げんしゅう》より使者が来朝したのは...
2020-08-30 帷湍らの罵倒《ばとう》を聞き流しながら後宮を出て、尚隆...
2020-08-30 「──みつかりました」 部屋に飛びこんだ下官は、そこに上...
2020-08-30 男は名を小松|三郎《さぶろう》尚隆《なおたか》といった...
2020-08-30 「──こら、坊や」 揺すり起こされてようやく六太は目を開...
2020-08-30 ──雁《えん》をお願いいたしますね。 そう言ったのは蓬...
2020-08-30 「──六太《ろくた》は王が嫌いなのか?」 牀榻《しょうと...
2020-08-30 「台輔《たいほ》にはお身体の調子が悪いとうかがった。大事...